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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第128話 劉協と董卓の不和
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は無理だわ」

 賈?は鼻息を荒くしながら王允への怒りを露にしていた。集議の間での出来事を思い出したのだろう。

「賈?っち、あまり気せん方がええで。こればっかりは気長に構えるほかないやろ」
「霞。ところで禁軍の掌握はどうなの?」

 賈?は顔だけを上げ、誰が見ても機嫌悪いと分かる表情で張遼の方を見た。張遼は口角上げ笑みを賈?に返す。

「何進を失ったせいで動揺しきっているから、そないに難しいことはないな。中にはウチ等ことを面白うないと思うとる者がいるけど。数は三割というところやろか」
「そいつらはどうする訳?」
「何もせん」
「反乱の危険性があるんじゃない」
「じゃあどうせいというん? 始末するなんてできんやろ。それより協力するように説得するのが一番や。ころころと主変えれる奴より余程信用できるわ」
「それはそうね。でも、出来るの?」
「ウチ等次第やろ。地道に信頼を勝ち得ていく。直ぐ直ぐには無理やろうけど半年位あれば少しはウチ等に協力してくれるやろ」
「気の長い話ね」

 賈?は疲労した表情で天井を見ていた。

「武官は何とかなりそうだけど。問題は文官の連中ね。元々からの高官が絶望的に私達へ敵対心を抱いているわ。本当に面倒だわ」
「そないにか?」
「ええ。このままだと政争に明け暮れている間に群雄割拠の時代に突入しちゃうんじゃないかしら。皇帝陛下には廃位していただく他ないわね。でも時期を見誤ると私達は逆賊になるわ」
「物騒な話やな。賈?っち、その方法しかないんか?」
「私達にそんな沢山の選択肢なんてないわ。都に縁故なんてないのよ。私達はこの都では異物。武力にものをいわせ権力を得ているだけ」
「不正を行なう官吏や宦官を粛正して都の内政に役立っているのに酷いな」
「不正官吏を荒事で粛正しているのが気に入らないんでしょ。始末した悪徳官吏達を正攻法で粛正していたら都の治安はいつまでたっても良くならないわ。粛正しても粛正しても湧いてくるんだからしょうがないじゃない。劉正礼が都に見切りをつけた理由がよくわかるわ」

 賈?は天井を見上げたままうんざりした表情で愚痴った。

「涼州に戻ったらええんやないか? 無理して大層な夢目指さんでもええやろう」

 張遼はどうでもよさそうに賈?は言った。

「何言ってんのよ! 腐っても朝廷は朝廷。利用価値は十分にある。政情不安につけ込めば私達が朝廷を掌握するのも夢じゃないの。これを足がかりに絶対に月の名を天下に轟かせてやる」

 賈?は椅子から飛び起き張遼に自分の夢を熱く語った。

「賈?っち、そうは言っても。陳留王とウチ等険悪な関係やろ。ウチ等に協力するとは思えんのやけど」
「陳留王には何が何でも協力させるわ。それに陳留王は月のことは悪く思っていないし、陳留
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