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精霊使いの剣舞〜剣舞の女神《ヴァルキリー》〜
☆4  魔女との会話
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かんない!!イライラしてきた

「僕を忘れないでください!!何を言っているのかさっぱりわかんないの!!!つまらな過ぎて死にそうだーーーー!!!」

僕の気持ちが爆発した

「ああ、そうだった、本題に入るぞ。リン忘れてすまん」

「もういいですよ...」

「カミト、ここに署名(サイン)してもらう」

「何でだ」

問い返すカミト

「したら彼女―――レスティアの情報をあげよう」

とカミトに一枚の紙を渡した

「なんの冗談だ、これは?」

「今日から学院に編入してもらう。各種手続きはすでに済ませてあるから安心しろ」

「安心できるか!どういうことだよ、説明しろ!」

「おまえが必要だ。以上」

「は?」

「え?」

カミトと僕は一斉に声おあげた

「二ヶ月後に元素精霊界(アストラル・ゼロ)で(精霊剣舞祭(ブレイドダンス))が開催される。カミト、リンそれに出場(エントリー)しろ」

精霊剣舞祭―――
数年に一度、元素精霊界でおこなわれる最大規模の神楽(カグラ)の儀式
大陸中から精霊使いが集い、五大精霊王(エレメンタル・ロード)に剣舞を奉納する
勝利チームの擁する国には、数年にわたって精霊王の加護が与えられ国土の繁栄を約束される。そして、大会の優勝者は――――
望む(願い)を、ひとつだけ叶えることができるのだ

「優勝しろ、カミト、リン。もっとも、いまのカミトでは無理だろうがな」

「僕はお断りします。‘この国の代表’として出場しません」

僕はきっぱり断った

「ほう、なるほど、‘この国の代表’としてか...カミトおまえは?」

「俺は......」

「俺は、二度と(精霊剣舞祭(ブレイドダンス))には出ないと決めたんだ」

「いや、おまえは出場するさ。リンが出ない以上そうでなければ困る」

グレイワースは執務机の上に手を組み、静かに首を振った

「おまえ以外だれも、あの最強の剣舞姫(ブレイドダンサー)には勝てないのだから」

「え!?」

「な...に...!?」

僕はちらっとカミトを見た
その名前を聞いた途端、彼の顔が凍りついた

僕はその名前に聞き覚えがある...この大陸に聞いたことない人なんているはずがない
三年前、彼女はわずか十四歳にして精霊剣舞祭の個人戦を制覇した少女
彼女だけに最強の名前が付いた

「...そうだ。彼女がもどってきたんだよ」

グレイワースの灰色の双眸(そうぼう)が、カミトの目をじっと覗き込む

「最強の剣舞姫―――――レン・アッシュベルが、な」


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