第33話「ネギまと俺〜誤算×誤算〜」
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背中から地に落ちたタケルはその勢いのまますぐさま立ち上がり、油断なく対峙してフと呟いた。
「……二人」
「「?」」
二人が同時に首を傾げたと同時。
ネギが突如何かに殴られたかのように腹を押さえ、倒れこんだ。そうしてうずくまったと思えばさらにもう一撃。同じく殴られたかのように頭部を弾け、そのままうつぶせの姿勢で倒れこむ。
「ね、ネギ!?」
アスナたちが慌てて駆け寄るが、既に意識はない。
「……心配しないのか?」
お互いに睨みあったまま、視線を外すことなく投げかけられた言葉に、彼女達は無言で答える。
「「……」」
まだ、彼らの戦いは終わらない。
――マズイな。
少し目の前の彼女達を見くびっていた。
もっと情にほだされやすい人間かと思っていたがさすがにこういった状況にも慣れているのか、隙を見せようとしない。
それに加えて連携も見事。彼女達もある程度の手加減はしてくれているようだが、それでも純粋にこのまま戦うことになればジリ貧だろう。
そろそろ本当に下に降りなければ、色々と余計な被害が出る可能性が出てくる。
いや、あえていうなればそんなことは些細な問題だ。
何よりも大きな危険。
それらのことなど問題にならないほどに最大のピンチ。
キュウウウウウゥゥゥ――
小さく、だが確実に耳に届く、聞きなれたこの音。
ちらりと自分の服の袖に目を配る。
「チッ」
自然と舌打ちをしていた。
漏れ出る液体。それを認識した途端に重さを感じさせる超兵器たち。
――つまり、スーツが限界を超えた。
やはり、最大の原因は超鈴音の魔法『■■■■■』。
あの攻撃に関して、ある程度はダメージを抑えたからこそまだ無事に動いていたスーツだったが、それでもやはり大ダメージを受けていたということだろう……トドメの一撃となった桜咲さんの『斬鉄閃』も相当大きかったはずだが。
――まさか、峰すら返さないとは。
真剣で、しかも刃そのままにためらいもせずに振りぬかれた。
直撃して即座に立ったにも関わらず、彼女達はそれを驚きもせずに当然のように受け止めていたことから、あの技では死ぬことはないと踏んでいたということなのだろうが。
――次にあれを食らえば死ぬな。
ゾッとしない話だった。
「……ふうぅぅ」
大きく息を吐く。
それでも、やることは変わらない。
彼女達を打倒し、下の星人を片付ける。
彼女達は戦いなれている。簡単には倒せない。隙を作らせるための小さな餌では食いつきすらしないだろう。
――なら、食いつかざるを得ない餌を作っ
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