第33話「ネギまと俺〜誤算×誤算〜」
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も感知されず、またのどかの言葉よりも早く複雑に動くことなど、不可能。
また、心を消すなどといった戦い方は特殊な訓練をつんできたような人間にしかできないことであり、ただひたすらに戦ってきたタケルに出来ることではない。それこそ不可能。
――もしくは。
今まで決して生徒たちに向けてこなかったタケルの本当の心を投影する。
「「……!!」」
タケルから溢れ出るソレに、刹那と楓が驚きで顔を染まらせた。
「……っ!?」
タケルから溢れ出るソレを読み取った宮崎のどかが息を呑む。
「あ……ああ……」
ガクガクと膝を震わせ、顔は蒼白、ついには立っていられなくなりぺたりと腰を落とした。
「ちょ、本屋ちゃん!?」
アスナの声にも、彼女は反応できない。
――心を消すことが出来ないなら、一つのことに心を傾けてやればいい。
ただひたすらに、ただ一心に。
タケルは向ける。
――殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺……。
そう、圧倒的な殺意を。
「……〜〜〜〜っ!!」
失禁。
そして、失神。
ガクリと、まるで糸が切れたように崩れ落ちた。
タケルがボソリと呟く。
「一人」
「のどかさん!?」
――甘い。
慌てて駆け寄ろうとするネギ。
その決定的隙をタケルが逃すはずもない。先日の戦いで気絶させられる威力も把握している。一瞬で威力を調節してあったXガンを照準、2射。そのまま流れるような動きでガンツソートを手に取った。
「タケル先生!!」
気付けば動じることなく背後をとっていた刹那の刀がタケルのソードとせめぎ合う。
「……さすがに」
――隙がない。
タケルの言葉を遮るかのように、気付けば頭上にいた4人もの楓が何本ものクナイを放つ。慌てて下がろうとするが、今度は足元。刹那の刃がいつの間にか方向を変えて足を払っていた。
体勢を崩され、たたらを踏んだタケルに、クナイが雨の如く降り注ぐ。
「……ぐっ」
合計40本。それらを余すことなく受け止めたスーツはそれでもいまだに健在。ダメージはほぼゼロ。
だが、彼女達の連携はそれに留まらない。クナイを受けて僅かに硬直してしまったタケルの隙を刹那が確実に捉えていた。
「神鳴流奥義!」
愛刀『夕凪』を抜き身のまま、峰も返さずにタケルの懐で刀を一気に振り払う。
「!?」
タケルの顔が驚愕に染まり――
「――斬鉄閃!!」
気を刀身から螺旋状に飛ばして遠距離にある物体を破壊する技で、その威力は鉄をも両断する。それを、いうなれば至近距離でモロに受けた彼は一気に弾き飛ばされた。
「……っ」
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