第33話「ネギまと俺〜誤算×誤算〜」
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言い切ると同時にそのまま桜咲さんと楓に引き金を――
「――桜咲さん、楓さん来ます!!」
「なにっ!?」
――引いた。
「むっ?」
「くっ!」
俺の言葉に耳を傾けた瞬間、確かに不意をつかれた形となったはずの桜咲さんと楓は、その前の注意の声によって、確かに反応していた。
一瞬で数Mの距離を後退し、それぞれの得物を構えた状態に。
数秒遅れて、先ほどまで彼女たち二人が立っていた場所を、小規模だが威力溢れた爆発が炸裂。
「タケル先生」
「タケル殿」
狙いがばれた。
二人は一瞬だけ悲しそうに睫毛を震わせたかと思えば、次の瞬間にはキッと完全に戦闘時の表情になっていた。
彼女達による戦闘時の視線を受けつつ、内心では先ほどの声に疑問を覚えていた。
――なぜ、わかった?
声の主は宮崎のどか|《・・・・・》。
だが、彼女は普通の少女のはずであり、今の動きに察知できるはずがない。
――マグレ……とも思えないが?
失敗したという事実は仕方がない。それよりもこの謎を解き明かす必要がある。近衛さんのように魔法をつかえるという可能性が高いが、大事なのはソコではなく、何をしてどのように気付いたか。
視線を四方に配る。
――……まだ彼女達二人以外は状況を掴めてないな。
「なら!」
先にネギを仕留める。
Xガンを向けようとした矢先、再び――。
「――ネギ先生、タケル先生は既に戦闘態勢です!!」
宮崎のどかのどこか間延びした声が、まだ何が起きたかを理解できていないネギ達の耳に真実を届けていた。
――っ!?
ビタリと、反射的に動きを止めてしまった。
「え」
未だ事態を掴めずに、というか掴みたくないといったほうが正しいのかもしれない。
俺をジッと見つめ、信じられないといった面持ちでネギが口を開いて「タケ――」
だが、俺があいつに言う言葉はもう出し尽くした。逆に、ネギから言葉を聞く気も、既にない。
だから、俺はそれを遮って言う。
「――言葉は要らない、俺を止めてみろ」
ガンツのミッションが繰り広げられようとしている最中、ネギパーティーとタケルの戦いが幕を開けた。
戦力の割り振りは、オコジョであるカモの仕事だった。
特に機動力の高いネギ・刹那・楓の3者を最前線で戦わせ、後衛の回復を使える木乃香やなんらかの手品を持っているのどか達を守る壁として攻撃力や防御力に関しては確かに一級の能力を持つクーとアスナを配置。
――オコジョとは思えないほどにバランスの取れた振り分け方だな。
苦虫を潰すような顔のタケルから鋭い息
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