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ネギまとガンツと俺
第33話「ネギまと俺〜誤算×誤算〜」
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桜(・)咲(・)刹那(・)と長瀬(・・)楓(・)のみ。
 ネギ・スプリングフィールド|《・・・・・・・・・・・・》も、古菲(・・)も。
 
 実力は認めるが、実戦不足だ。

 神楽坂明日菜(・・・・・・)にいたってはまだまだ発展途上。

 たとえ、この直後300以上の星人が自分を待ち受けていたとして。

 たとえ、目の前の彼等を殺さずに無力化するという、威力の高すぎるガンツ兵器にとって相性最悪の戦いだとしても。

 そんなことは、簡単だ。

 ――すぐにケリをつけて、ミッションに向かってやる。

 ネギ達の陣形に目を配る。

 真正面にネギ。距離は4M。ついで、左右に桜咲さんと楓。いつでもけん制できるための位置を陣取っているため距離は約1M。

 古さん、神楽坂さんは非戦闘員を守れるように約5M、非戦闘員の近衛さん、長谷川さん、綾瀬さん、宮崎さん、早乙女さんはその後ろ。

 ――……1番厄介な人物は。

 警戒すべき人物はネギ、楓、桜咲さん、それに近衛さん。

 近衛さんが回復魔法を使うことが出来ることは以前のヘルマン事件で知った。今回は大きな傷を負わせるつもりはなく、気を失わせることが目的。そうすれば、たとえ傷の回復は出来たとしてもすぐに戦闘に復活することはできないだろう。

 と、すれば無理に倒す必要はない。いや、それどころか大怪我をさせてしまったときの治療のために残しておく必要がある。

 ――となると。

 三人に目を配る。

 が、ネギはやはり後でも良さそうだ。何よりもまだ戦闘に迷っている様子が大きく見て取れる。

 つまり、警戒すべきは当然、隙がない左右の二人。いつでも武器を手に取れるように、そしてばれないように戦闘態勢に。

 ――……ふぅ……ふぅ。

 呼吸を整える。

 あとは、いつを機に飛び出すか。

「タケルさん」

 フとネギが口を開いた。

「……?」

「僕は……超さんの担任として、教師として――」

 今まで頼りなかった顔がキッと引き締まる。 

「――あなたを止めます!!」

 ――超さんを殺させません!

 言い放った。

 その顔は迷いと、決断と、ほんの少し恐怖。

 ――いい顔だ。

 こんな時なのに、いや……こんな時だからだろうか。かつてなく大人びたネギの顔に、内心で喜びをかみ締める。

 そして、何よりも嬉しい誤算が。

 それは――

「……ネギ」
「はい」

 視線が交差し、周囲の誰もが耳を傾けることがわかる。

 ――隙をつくチャンスをネギ自身が作ったこと。

「正真正銘――」

 言い切る前に、音もなく両手にXガンを取り。

「――最後の、授業だ!」

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