第11話 =目指せ!プネウマ花!=
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なかった…
サチも顔を下に向けている。
シリカだけなら何とかごまかせそうだったけどユカがいるからおそらくそれも無理。
ユカに嘘ついても今までことごとく見破られたからな…
「どうする…リクヤぁ…」
「…そんな泣きそうな声出すなよ……わかった…話すよ」
何でギルドに属さないかって言うのは簡単に言えば俺たちのトラウマだからだ。
あの「月夜の黒猫団」のほぼ全滅した事件が…
たら、ればの話をしたって無駄かもしれないけど、
もし俺がサチだけじゃなく全員にレベルを教えていてあの層の危険性をアピールできたら。
俺が自分の目的のためだけにあいつらを一瞬だけでも離れていなかったら…
最後、ケイタの自殺をとめることができれば…
キリトも…俺も…あいつらを殺してしまった殺人者と同類だ…
「…キリトも言ってたけど…レベルを隠すような姑息なまねしなければ…あいつらはっ!」
「……うっ…うぅ…」
簡単だっただろうけど俺とサチはあの事件を語った。
そのせいか、サチはもう涙をこらえることができずに泣いている。
サチを安全なギルドに俺は努力したこともあったけど
サチ自身も俺と同じトラウマがあるらしくギルドに入ることすら恐怖だった。
「…その…ごめんなさい…」
「いいんだ、シリカ。どうせ話さなきゃいけないことだったしな…」
「…それでアンタはギルドが怖いから最低限の人としか関わらないわけ?」
「悪いかよ…また、俺のせいで全滅しちゃうんじゃないかって…そう思うと怖いんだよ!」
俺が声を荒げユカの方を見ると彼女もまた、泣きそうな顔をしていた。
正直言えば他人事だし、そんな泣く理由はないはずなんだけどそれでも泣きかけていた。
「最後、そのリーダーが何て言ったかわかるか!?
『お前らビーターが俺たちにかかわらなければ』っていったんだ!
あいつは…俺を…俺たちを憎んでいるに違いないんだよ!」
「そんなの「…きっと思っていませんよ…」シリカちゃん?」
突然、俺とユカとの口論にサチをなだめていたシリカが優しい声で入ってきた。
「うまくは言い表せませんけど…
そのときはお友達がいなくなっちゃってその方も整理がつかなかったんですよ…
でも、きっと本当はこの世界でその人たちの分まで生きてほしいんじゃないですか…?」
「でも…でも…うっ…うあぁぁぁぁ!」
サチは現実世界でも友達だったギルドの仲間を思い出し、さらに泣いてしまう。
サチにはわかっているんだろう。本当はやさしいことを。
「今から聞くのは絶対に無理だけどさ、逃げてばかりじゃなくてちゃんと意思を受け継ぎましょ?」
「…っ…でも、怖いんだ…それに俺たちを入れてくれるギルドなんて…」
「ないなら作ればいいんじゃ
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