第十二話 光の符号その八
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「かなりさ」
「そうかしら」
「ああ、向日葵ちゃんいい感じだよ」
「薊ちゃんもね。怪人ならとっくにね」
「倒してたっていうんだな」
「そうよ、いい感じよ」
微笑んで薊に言う、手合わせをしている彼女に。
「いい手合わせになってるわね」
「あたしもだよ、じゃあな」
「ええ、もう少しね」
手合わせしようと話してだ、そしてだった。
二人は間合いを取ったまま勝負を続けた、薊も向日葵も離れた間合いからであるが攻撃を放ち合いながら互角の勝負を続けていた。
その中でだ、ふとだった。
桜がだ、はっとした顔になって言った。
「あの」
「!?この気配は」
「はい」
隣にいる菊にも応えた。
「来ましたね」
「こんなタイミングで来るなんてね」
「あの、薊さん向日葵さん」
手合わせをしている二人にだ、桜は声をかけた。
「折角の手合わせの途中ですが」
「!?これは」
「そうね」
二人もここで気付いた、菖蒲もだ。
五人はそれぞれだ、寺の庭の中を見回しながら言った。
「いるのなら」
「出て来ることね」
「もういるのはわかってるから」
「それならばです」
「相手してあげるわよ」
「流石に勘がいいな」
ここでだ、男の声がしてきた。そしてだった。
庭に異形の者が姿を現してきた、人間に似ているがところどころ節くれだっていて膨れている。全身は鮮やかな緑色であり針が全身から出ている。
その男を見てだ、向日葵が言った。
「今度はサボテンね」
「そうだ、俺はサボテンと人間の遺伝子から生まれた」
「また面白い怪人ね」
「面白いか、俺が」
「ええ、かなりね」
微笑んでだ、向日葵は弓を持ったまま怪人に言った。
「面白いわ、ただね」
「ただ。何だ」
「気配はあんたからのものだけじゃないわね」
向日葵が言うとだ、四人も無言で頷いた。彼女達も既に察しているのだ。
「もう一人いるわね」
「そのことも察しているか」
「これだけ殺気を出していたらね」
それこそ、というのだ。
「わかるわ」
「そうか、ではだ」
「ああ、俺も出る」
こう言ってだ、今度はだった。
禍々しい茶色の身体に右手は生物の触手となっている。そして頭は目こそあるがまさにイソギンチャクだった。そのものだった。
その怪人もだ、出て来てサボテンの怪人の隣に来て五人に言ってきた。
「そして闘おう」
「イソギンチャクかよ」
そのイソギンチャクの怪人を見てだ、薊は今度はそれかという顔で述べた。
「また色々だな」
「そうですね、確かに」
桜がその薊に応える。
「怪人といいましても」
「蜘蛛だったり烏だったりな」
「様々ですね」
「それが何故かは俺達は知らない」
サボテンの怪人が二人に答える。
「もっ
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