暁 〜小説投稿サイト〜
オズのモジャボロ
第九幕その三
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「今回もこうして貴方達とはじめての旅だけれど」
「そういえばそうですね」
「僕達ドロシーさんとは」
 五人もドロシーに言われてそのことに気付きました、かかし達とは最初にエメラルドの都に向かう旅をしました。ですが。
 ドロシー達とはです、今がなのでした。
「はじめてですね」
「はじめての旅ですね」
「だから楽しいわ」
 とても、というお顔での言葉です。
「今もね」
「そうですか。楽しんで頂いてるのでしたら」
「僕達も嬉しいです」
「ドロシーさんもそうなら」
「そうよね。それじゃあね」
 笑顔のままです、ドロシーは五人に言いました。
「この旅をもっともっと続けましょう」
「はい、わかりました」
「それじゃあ」
 こうしたことをお話してでした、一行は先に先にと進んでいきます。カドリングの国も南の端の方に行くとです。
 家が少なくなってきました、田畑も。そして人の数もです。
 少なくなってきました、神宝はその景色を見ながら言いました。
「何かこの辺りはまだ」
「うん、開けていないね」
 カルロスも神宝に応えて言います。
「端っこの方だし」
「そうだね、この辺りは」
「これまでは結構人も多かったけれど」
「人が少ないね」
「どうにもね」
「確かこの辺りはオズの国に入ってまだ日が浅いから」
 だからだと言うジョージでした。
「人もまだ少ないんだね」
「そうなるんだね、ここは」
「人が入って来ていないんだ」
 神宝とカルロスも二人に応えます。
「じゃあこれからだね」
「この辺りはこれから人が入るんだね」
「そうなるんだね」
「これからだね」
「そうだね、オズの国も人が増えてきているからね」
 モジャボロも三人にお話します、男の子達に。
「少しずつでも増えていくよ」
「やっぱりそうですね」
「そうなりますね」
「これからなんですね」
「そうなるわ、カドリングやウィンキーは最初はね」
 ドロシーは彼女が最初に来た時のことをお話しました。
「今より全然拓けていなかったけれど」
「今みたいに拓けてきた」
「だからこの辺りもですね」
「拓けますね」
「そうよ、そうなっていくわ」
 次第にだというのです、ドロシーはこうしたことはよくわかっています。 
 そうしてです、ドロシーはにこにことして辺りを見回しました、彼女も。
「だってここも最初は誰もいなかったのよ」
「全然ね」
「それがですか」
「今はなんですね」
「そうよ、それが今ではね」
 少しずつでもだというのです。
「拓けてきているから」
「何時かはですか」
「この辺りも」
「ええ、人が増えていくわよ」
 お家も田畑もだというのです。
「だから今度来る時が楽しみだわ」
「人が増えることがですね」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ