第九幕その二
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最初にこの国に来た時と変わっていません、カンサスの娘のままです。飾らず明るく朗らかな女の子のままです。
そしてそのドロシーにです、モジャボロも言いました。
「僕達飾ったドロシーなんて想像も出来ないよ」
「そうよね」
「だって。飾らないのがドロシーじゃない」
だからこそだというのです。
「オズマやベッツイ、トロットもだけれどね」
「私達も飾らなくてね」
「女の子だね」
「そう、普通にね」
まさにというのです。
「恵梨香達と変わらない」
「私達とですか」
「全然変わらないですか」
「そう、変わらないわ」
何もかもが、というのです。
「旅行も歌も食事も大好きなね」
「女の子ですか」
「普通に」
「そう、だから気にしないでね」
本当にというのです。
「いいわね」
「はい、それじゃあ」
「これまで通りですね」
「お友達としてですね」
「仲良くですね」
「そうして過ごしましょう」
一緒にというのです。
「オズの国ではね」
「はい、わかりました」
「じゃあ凄くないドロシーさんとです」
「一緒にいさせてもらいます」
「お友達として」
「オズの国では飾ることはないんだ」
モジャボロも飾らず言います。
「そうする必要はないんだ」
「そういうことですね」
「それなら」
「僕も飾っていないよ」
モジャボロ自身もだというのです。
「そうだよね」
「はい、そうですね」
「モジャボロさんも」
「僕飾るものもないしね」
それもだというのです。
「最初からね」
「モジャボロはモジャボロよ」
ドロシーもこう言ってきます。
「飾っても飾らなくてもね」
「そう、僕は僕だから」
それでだというのです。
「飾ることもないよ」
「そうなんですね」
「モジャボロさんも」
「飾っても自分を変えることは出来ないよ」
モジャボロは五人にこうも言いました。
「それで自分が変わったら苦労しないかもね」
「私はそもそも王宮にいても楽しいけれど」
ドロシーがここで五人に言うことはといいますと。
「こうして皆と旅や冒険をする方が肌に合ってると思うわ」
「確かにそうですね」
「そういえば」
五人もわかりました、ドロシーの今の言葉は。
「ドロシーさんって最初から冒険でしたし」
「かかしさんや木樵さん、ライオンさんと」
「だからですね」
「ドロシーさんには冒険ですね」
「その時に沢山の人とも出会えたしね」
ドロシーの旅ではよくあることです。
「それでなのよ」
「それで楽しみなのよ」
旅、そして冒険がだというのです。
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