暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 一刀 張飛 孔明 曹操
[9/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 この食堂は、漢中でも一定以上の地位の専用食堂だから、ここにいるのはみんな鈴々達をよく知っている人が多いのだ。

「やあ、張飛様。相変わらずお元気ですな」
「あ、張飛将軍。今日は炒飯が美味しいですぞ」
「いやいや。今日美味しいのはかれいだろう、どらいかれい!」
「ばっきゃろい! 俺が作るのはなんでも美味しいわ!」

 文官のおっちゃんや、武官のお兄ちゃんを持っているオタマで叩きながら叫ぶ、料理長のおっちゃん。
 相変わらずこの食堂は、いつも賑わっているのだ。

「いらっしゃい、張飛様。今日はなんにしましょうか?」
「んー……今日の献立はなんなのだ?」
「飯は、さっきそいつらが言っていた通り、炒飯かドライカレーですな……白米もありますがね。おかずは魚か肉になりますが……今日は御遣い様から教えてもらった東坡肉(トンポウロウ)がありますよ」
「にゃっ! 仕込んであるのかー!?」
「ええ。張飛様なら山ほど食べるだろうと、今朝から厨房総掛かりで仕込んであります。張飛様がお食べにならないなら、みなさんの夕食にと思っていますが」

 にゃ!
 じょ、冗談じゃないのだ!

「食べる! それは鈴々が食べるのだ! 全部持ってくるのだー!」
「ははは……と思いまして。ちゃんと山ほど作りましたからご安心を。おい! 張飛将軍が食べるそうだ! 用意してあるのを全部出せ!」
「ええええ!? 豚三頭分ですぜ!?」
「新人! いいから出せ! 足りないぐらいなんだよ!」

 三頭分の豚の角煮……じゅるり。

「あ、ご飯と汁物はどうします? 汁物は先日から始めた味噌汁がありますが」
「あ、それもお兄ちゃんの言ってたやつだなー……うん、じゃあそれと白米にするのだ!」

 味噌は昔からあったけど、(タン)として使うのは、あんまり知られていなかったのだ。
 お兄ちゃんは、それを簡単に調理できる『汁物』というものを普及させたのだ。
 味の濃い『味噌汁』は、暖かくても冷めても美味いのだ。
 だから一度作れば、半日以上そのまま置いておける味噌汁は、作る方にも食べる方にも人気があるのだ。

 おかげで最近は、白いご飯が美味しくて困ってしまうのだ!

「わかりました。肉だけじゃお腹がもたれますんで、青梗菜(ちんげんさい)でも添えますか……おい、そこの三人、急いで青梗菜を百人前だ!」
「「「 明白了(わかりました)! 」」」

 おっちゃんの号令一つで、キビキビと動き出す料理人たち。
 さすがに漢中での式典なども担当する料理人たちなのだ。
 その動きは、調練された一流の兵にも負けないほどカンロクがあるのだ!

「じゃあ、専用の食卓にもっていきますんで。そっちで待っていてもらえますか?」
「わかったのだ! よろしく頼むのだ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ