拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 一刀 張飛 孔明 曹操
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この食堂は、漢中でも一定以上の地位の専用食堂だから、ここにいるのはみんな鈴々達をよく知っている人が多いのだ。
「やあ、張飛様。相変わらずお元気ですな」
「あ、張飛将軍。今日は炒飯が美味しいですぞ」
「いやいや。今日美味しいのはかれいだろう、どらいかれい!」
「ばっきゃろい! 俺が作るのはなんでも美味しいわ!」
文官のおっちゃんや、武官のお兄ちゃんを持っているオタマで叩きながら叫ぶ、料理長のおっちゃん。
相変わらずこの食堂は、いつも賑わっているのだ。
「いらっしゃい、張飛様。今日はなんにしましょうか?」
「んー……今日の献立はなんなのだ?」
「飯は、さっきそいつらが言っていた通り、炒飯かドライカレーですな……白米もありますがね。おかずは魚か肉になりますが……今日は御遣い様から教えてもらった東坡肉がありますよ」
「にゃっ! 仕込んであるのかー!?」
「ええ。張飛様なら山ほど食べるだろうと、今朝から厨房総掛かりで仕込んであります。張飛様がお食べにならないなら、みなさんの夕食にと思っていますが」
にゃ!
じょ、冗談じゃないのだ!
「食べる! それは鈴々が食べるのだ! 全部持ってくるのだー!」
「ははは……と思いまして。ちゃんと山ほど作りましたからご安心を。おい! 張飛将軍が食べるそうだ! 用意してあるのを全部出せ!」
「ええええ!? 豚三頭分ですぜ!?」
「新人! いいから出せ! 足りないぐらいなんだよ!」
三頭分の豚の角煮……じゅるり。
「あ、ご飯と汁物はどうします? 汁物は先日から始めた味噌汁がありますが」
「あ、それもお兄ちゃんの言ってたやつだなー……うん、じゃあそれと白米にするのだ!」
味噌は昔からあったけど、湯として使うのは、あんまり知られていなかったのだ。
お兄ちゃんは、それを簡単に調理できる『汁物』というものを普及させたのだ。
味の濃い『味噌汁』は、暖かくても冷めても美味いのだ。
だから一度作れば、半日以上そのまま置いておける味噌汁は、作る方にも食べる方にも人気があるのだ。
おかげで最近は、白いご飯が美味しくて困ってしまうのだ!
「わかりました。肉だけじゃお腹がもたれますんで、青梗菜でも添えますか……おい、そこの三人、急いで青梗菜を百人前だ!」
「「「 明白了! 」」」
おっちゃんの号令一つで、キビキビと動き出す料理人たち。
さすがに漢中での式典なども担当する料理人たちなのだ。
その動きは、調練された一流の兵にも負けないほどカンロクがあるのだ!
「じゃあ、専用の食卓にもっていきますんで。そっちで待っていてもらえますか?」
「わかったのだ! よろしく頼むのだ
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