23話
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命が残されていなくても使ったとすれば、内心良い感情を持てないのでしょう。
ですので、結果的になったのですが事実を2人に話します。
「一番最初に利用したのは私ですよ。」
「自分を実験台にしたのか。」
リン社長が驚愕の目で見ます。
「そういうつもりではなかったのですが、装置自体は信じていましたから。」
「それで、君がやったといい証拠はあるのかい。」
「もちろんですよ。」
そう言って、紙の束を空間倉庫より取り出し、投げ渡します。
「これは、なんだ。」
「私の犯行計画書ですよ。さらった状況や病気の症状などを記したものですよ。それを見れば、私が犯人だとわかりますよ。」
「そのようだ、確かにここに書いてあるとうりだ。」
「信じて貰ったようですね。」
「何の為に、こんなことをしたんだい。君は博愛主義者ではないようだし、理由はなんだい。」
「あなたと交渉する為ですよ。」
「はははは、私は健康だよ。疲れはたまっているがね。はははは.]
「フィリオ・プレスティ。」
その名を出した途端、先ほど笑っていたはずの男が真剣な顔に変わります。
そして、話を切り出します。
「フィリオ・プレスティは確か、不治の病に掛かっていますね。こちらの要求を受け入れて貰ったら治療します。どうですか。」
「貴様、人の弱みに付け込んで!」
「リン、落ち着け、その為だけにあれだけの人数を治療したのかい。」
「こちらが、治療することが出来るのを証明しないと戯言に取られるかもしれませんから。」
「なるほど、確かにこれほどの証拠を見せられたら信じるしかないという事か。それで何が欲しいんだい。」
「そうですね、特機のデータとヒリュウ改のデータがほしいのですが。」
「な、なんだと。」
「なるほど、そのデータが欲しかったのか。」
「ええ、悪用するつもりはありません。それだけは約束します。」
「顔を隠しているヤツを信じられるか!」
「外しても構いませんよ。約束していただけるのなら。」
「顔を隠したいはずなのにどうしてだい。」
「確かに、顔を隠すのは信用していない相手には見せたくありませんが、相手を信用すると決めた以上は非礼に当たるので信用する証として見せましょう。」
「なるほど、君のやり方には納得できないものがある。そうだな、本当にフィリオを助けることが出来るんだね。」
カザハラ所長から虚偽は許さないという強い視線をこちらに向けてきます。
それに対して、私はその視線を受け止めて頷きます。
「わかった、信じよう。もし、問題になっても私の首一つで何とかなるだろう。フィリオの命とは天秤に掛けられない。」
「そうですか、では、私もそれに応えましょう。」
そう言って、道化の仮面を外します。
「これ
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