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改正版 後悔先に立たず、後に立つべし
23話
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 あの3人組をこの月面基地に連れてきて、2カ月が経過しました。
 当初、戸惑っていた彼らも次第に順応していきました。
 今では、我が物顔でここで暮らしていますが、来た当初は全く信用しようとしませんでした。
 
〜回想〜

「うお、うぐ、何だここは?」
「よかった、リョウ。気が付いて。あいつ、絶対許さない!!」
「そうだね、アヤノ。でも、ここから脱出しないと。」
「ところで、本当にここどこだ?」

 認識をずらして、壁にもたれかかっていた私は、認識を戻して3人に声を掛けます。
 
「ここは、月ですよ。」
「テメー、いつからここに居やがった!」
「それより、こいつバカじゃないの。月だなんて。」
「一体どういうつもり、そんな直ぐばれる様な嘘ついて、バカじゃない。」
「嘘ではないのですが、それは、まあいいでしょう。私の名前は天王寺 戒と言います。貴方達の名前はなんていうですか。」
「誰がお前なんかに言うかよ。」
「そうだ、この嘘つきが。」
「ちょ、ちょっと待って、リョウ、アヤノ、おかしいよ。」
「何がだ、ユキヤ。」
「なんでこいつらを襲ったんだろう。」
「そら、金目の物を奪う為に・・・・。」
「え、何かおかしい?」

 リョウと呼ばれた少年はユキヤと呼ばれた少年に目的を話しますが、途中で言葉を止めて考え込みますが、アヤノと呼ばれた少女は解っていない様でした。
 
「どういう事だ。イレブンであるこいつをなんで襲ったんだ。金目の物なんか持てないはずなのに。」
「そうなんだよ。こいつはおかしい事だらけなんだ。しかも、今までは疑問にすら思わなかったこと自体おかしいんだ。」
「でも、見た感じ金持ってそうだけど。」
「それ自体おかしいんだよ。イレブンのはずなのに、なんで街中を堂々と歩いて、金目の物を没収されずに持っているのがおかしいんだ!」
「ほう、鋭い。認識をずらす事やめたとはいえ、その事に直ぐに気が付くとはなかなか鋭い。」
「何ワケがわからないこと言っているんだ。」

 3人とも先ほどよりも警戒して、こちらを見ています。

「簡単な事ですよ。認識をずらして、私が其処にいても普通であるとね。だから、疑問にすら思わなかった。」
「は〜、何言ってるの、こいつ。」
「どういう事だ?」
「簡単だよ。こいつはこういってるんだ。EUの街中を歩いても自分はおかしくないって周りに思わせたって言ってるんだ。まるで超能力だ。」
「感がいいですね。私は汎超能力者サイコドライバーですよ。」
「は〜、何言ってやがる。」

 こちらの様子を窺っている3人に対して、念動力を使い体を浮かします。

「なぁ、なんだこりゃ。くそ、この。」
「リョウ、このやめろ!こいつ!」
「くっ、みんなに何しやがる。」
「じっとし
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