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インフィニット・ストラトスの世界に生まれて
心を開いて、妹さん その三 最終回
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――はぁ、はぁ、はぁ。

朝のグラウンド。
そこには俺が一定のリズムで刻む足音と、口から漏れる息づかいが響く。
俺の口は新鮮な空気を求める金魚のように開きっぱなしだ。
そばには自転車をこぐ山田先生の姿がある。
必要などないはずだが、なせがISスーツを身にまとっていた。
右手には黄色い色をしたメガホンを持ち、たまに声をかけてくる。

「アーサーくん。まだ十周目ですよっ。あと九十周頑張りましょう」

周りから見ればこの光景は、まるでスポ根マンガに出てくる一場面に見えるかもしれない。
何で俺がこんなことになっているかというと、一夏がゴーレムV戦で負傷し医務室に運ばれた。
ゴーレム襲撃事件も解決し、折を見て一夏のお見舞いに行ったときのこと、

「――スマンな、一夏。私がそばにいながらお前に怪我をさせてしまった」

一夏が身体を横たえるベッドのそばに立ち、そんなことを言っている織斑先生の姿を俺は見た。
俺がベッドに視線を送ると、身体を起こした一夏は俺に右手を挙げ挨拶してくる。
あの怪我がこうもさっさりと治るなんて、やっぱり白式は凄いんだなあ――いやむしろ、主人公なのだから当然なのかとも思う。

「織斑先生も一夏のお見舞いですか? それにしても、今の織斑先生のセリフを聞いていると、冒険に一緒に出た仲間に自分のミスから怪我をさせてしまい後悔している少年マンガに出てくる主人公のように見えますよ?」

と言った俺に、

「誰が少年マンガに出てくる主人公か」

織斑先生は振り返ると胸の辺りで腕を組み、不敵な笑みを俺に見せる。

「ベインズ、お前には以前にこう言ってあるはずだな。私をからかうようなことを言ったらグラウンド百週だと。そんなにグラウンドを走りたいなら望み通り、思う存分走らせてやる。ただ走れとは言わん。お前がやる気の出そうなものは用意してやるから楽しみにしていろ」

と語った。

というわけで、俺は朝っぱらからグラウンドを走っているのだった。
織斑先生から日時指定がなく、すぐに沙汰がなかったことから、許してくれたのかと思っていたのだが、そうではなかったらしい。
休日ということもあり、一度は目を覚ましたものの二度寝をし、惰眠を貪っていた俺を叩き起こしたのは山田先生だ。
あと五分寝かせて下さいというお約束ともいえる俺の言葉を笑顔で黙殺し、強引にベッドから引きずり出した。
そして、山田先生にグラウンドに連れてこられた俺は今に至っている。
グラウンドの端には竹刀を手に織斑先生が立ち、

「教師は休日でも色々と忙しいんだ。とっとと終わらせろ!」

高圧的な言葉を俺に対し発する。
リアルチート人間の
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