心を開いて、妹さん その三 最終回
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で回転する銃身からはオレンジ色の火柱が飛び出し銃弾は壁に到達すると、壁を構成する物質を少しづつ吹き飛ばしていく。
ガガガという音とともに物凄い勢いで空薬莢を排出し地べたに落ちていった。
時間にして十秒ほどたった頃、俺は一旦撃つのをやめて壁の状態を確かめる。
ピットに立ち込めていた埃が晴れてくると、そこにはISでも通り抜けができそうな大穴が開いていた。
学園施設を故意に破壊した俺は、担任の先生からお叱りを受けそうな気がするが、今は緊急事態だ。
人助けのためなんだから許してもらおう。
俺はゆっくりと一夏を抱え上げると開いた大穴を通り中へと運んだ。
一夏をお姫さま抱っこするハメになるとはなあと、そんなことを思いつつ辺りを確認。
俺が壁をぶち抜いたからか騒ぎを聞きつけて来たのだろう女子が数名見えたので一夏を託すことにする。
女子たちに介抱される姿を眺めながら俺は無事を祈っていた。
俺は身体を翻すと再び外へと向かう。
ピットに四体並んで置いてあったビット兵器を引き連れてなのだが、思ったよりも脳ミソへの負荷が大きいように感じる。
男子より女子のほうが並列処理が得意だと聞いたことがあるが、脳ミソに対する負荷が大きいように感じるのは、それが原因かもしれない。
ビット兵器を引き連れ俺がピットの外に出た頃には、簪さんは地上にいて――しかも、仰向け状態のゴーレムVを踏みつける格好になっていた。
そんな簪さんの姿を見つつ俺は他のゴーレムVがいないか周囲を警戒する。
するとハイパーセンサーで地上に生命反応があることを発見した。
見れば、それは生徒会長で、学園施設の一部だったろう瓦礫の上に仰向けで倒れていた。
生徒会長は原作通り自爆攻撃でもしたのか、周りには火が燻っているのが見え、しかもISの部品らしきものも散乱しているようだ。
ところで生徒会長のペアだった箒はどこへ行ってるんだ? 近くにはいるんだろうが姿が見えない。
他のゴーレムVとやり合っているのかもしれんな。
ハイパーセンサーで辺りを見回し箒の行方を探していると、突然の爆発音。
簪さんが居たと思われる場所には、黒々とした爆煙が立ち上がり視界が悪くなっている。
次第に爆煙が晴れてくると、ゴーレムVの状態が明らかになった。
ゴーレムVの装甲は砕け散り、コアが露出しているのが見える。
ただ完全破壊には至っていないのか、簪さんに踏みつけられながら、まるでもがくかようにゆるゆると動いている。
簪さんはじっとしたまま動こうとしない。
もしかしてエネルギー切れか? だとしても、エネルギー切れさえなければゴーレムVを単独撃破も可能だったことを考えれば、ゴーレムV相手に自爆攻撃をか
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