第7章:過去から未来への歴史
第5話:ディストラクション
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ん。
素人目にもマリーさんの方が魔法力は大きいみたいだが、その力を効率的に使い切ってない……その為、マリーさんは味方が居ない場所(敵は居る)に狙いを定めて魔法を放ってる。
しかしビアンカさんは、前衛のリュカさんやウルフさんが居る場所でも、器用にお二人を避けて魔法攻撃を行っている。
その為、マリーさん側の討ち洩らした敵も反撃をしてくるのだが、それによって傷付いた身体をリューノさんの持つ『賢者の石』で回復させ、同じく待機中のリューラさんが一瞬で敵を倒しきる。
前衛に目を向ければ、凄まじい勢いでウルフさんが敵を切り倒している。
背後から襲いかかっても、振り向きざまに魔法攻撃を行い、回復魔法や補助魔法までも組み合わせ隙が全く生じてない。
しかし素人の私に判るのはここまでだ。
もうリュカさんは何を行っているのか私には判らない……と言うか見えない。
一瞬一瞬姿が見えるのだが、見えた瞬間消えて別の場所へ現れる。
そして消えた瞬間から次に現れる瞬間の直線上に居た敵達が、大勢一瞬で吹き飛ばされるのだ!
「つ、強い……リュカは兎も角、ウルフの奴もこんなに強かったのか!? それにビアンカ……こんなに強いのに、何で今まで大人しくしてたんだ? これ程の実力があるのなら、俺の下から何時でも逃げ出せただろうに……」
私の隣ではピサロ様が唖然と呟いている。
だが他の皆さんは声も出せない状態だ。
当然だろう……リュカさんが人知を越えてると聞いてたが、他の皆さんもこれ程強いのだから。
20分ほどが経過し、エビちゃんさんを除く全ての敵を倒し終わったリュカさん達……
一滴も返り血を浴びてないリュカさんが、流石に疲れ切ったウルフさんを従え戻ってきた。ちなみにウルフさんは大量の返り血を浴びてる。
「ウルフ……この程度で疲れ切るとは、まだまだ修行が足りないぞ。ティミーだったら、お父さんと一緒に笑顔で帰ってくるだろう」
「ふ、ふざけんな……俺だって頑張ったんだから……そ、それは評価しろよ」
リューラさんに駄目出しをされ、その場に尻餅をついて反論するウルフさん。
時折話題に上るティミーさんは、本当に凄い人みたいだ。
このリュカさんと対等に渡り合えるなんて……
「あらあらリューラさん……後方待機を命じられご機嫌斜めかしら? 嫌いなお兄ちゃんを引き合いに出してまでマイダーリンを侮辱するなんて……」
「ふん……ティミーは嫌いだ。お父さんに楯突くクセに、凄く強い……しかもお父さんはティミーを凄く信頼してる。大嫌いだ!」
「こ、こんな馬鹿な事が……わ、私の軍勢が……私が築き上げた魔界の軍勢が!?」
大きな一仕事を終えたリュカ一家が、ほんわかと会話を楽しんでいると、遙か彼方でエビちゃんさんが唸りを上げている。
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