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第二十六話 王と…
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けで脳裏に刻まれた強烈な存在感、高い街灯の上に立ったのは全身を黄金のプレートメイルに身を包み、黄金の髪と深紅の瞳を持つサーヴァント。

「|(オレ)を差し置いて”王”を称する不埒者が涌くとはな」

街灯の上から三人のサーヴァントを睥睨する姿は確かに王といえるだけの威厳とカリスマを感じさせる。
ついでに・・・たとえ何があろうが関係なく、どこまでも我が道を行くと言わんばかりの傲岸不遜さは一目で理解できた。

ライダーも自分と同等かそれ以上に高飛車なサーヴァントがいるとは思っていなかったらしくちょっと固まっている。
毒気を抜かれたライダーが、困惑顔であごの下を掻いた。

「難癖つけられたところでなぁ……イスカンダルたる余は世に知れ渡る征服王に他ならぬのだが」
「たわけ、真の英雄たる王は天上天下に我ただ一人。あとは有象無象の雑種に過ぎん」

やはりと言うかなんと言うか、プライドの高さはおりがみつきらしい。
しかも自分以外を雑種と言い切るあたり生前は相当な暴君だったのだろう。

そして王でありながら雑種と呼ばれたイスカンダルはというと男の物言いに怒るかと思いきやあっさりと流してため息をついた。

「そこまで言うんなら、まずは名乗りを上げたらどうだ?貴様も王たるものならば、まさか己の威名を憚りはすまい?」
「問いを投げるか?雑種風情が、王たるこの我に向けて?」

話が通じない。
しかしそれはなんとなく全員が感じていたことだ。
この男はたとえマスターであろうと他人の言うことを聞かない気がする。

マスターも苦労しているのではないだろうか?

「我が拝謁の栄に浴してなお、この面貌を見知らぬと申すなら、そんな蒙昧は生かしておく価値すらない。」

男の左右の空間が歪む。
まるで浮き出てきたかのように姿を現したものに全員が息を呑んだ。

剣と槍が一本ずつ、施されている装飾や感じ取れる魔力の量から明らかに宝具だ。

男が攻撃状態に入ったのを見た、他のサーヴァントたちは皆迎撃の構えを取り、マスターたちは息を呑んだ。

「おいおい、あまり血気盛んになるな。お主もサーヴァントである以上、名を名乗ってから殺し合うのが礼儀と言う奴であろう。何も真名を言えとは言わんがな」

ライダーが悠長に話しかける。
この状況が分かっていっているのであろうか。

だが、確かに全員が男の存在に興味を注いでいた。

この男のクラスが分からない。

離れていても肌で分かる王気を見せる男が並大抵の存在では無い事を表している。

「戯け。我を薄汚い日陰者共と一緒にするな」

そう言うと男はその場にいる全員に自らを名乗る。

「我は絶対にして始まりの王、英雄の中の英雄王、ギルガメッシュ。凡百の英霊どもと一緒くたにする
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