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Fate/ONLINE
第二十六話 王と…
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睨みつけながら切っ先を向ける。

「そもそもそんな戯言を述べ立てるために、戦いを邪魔したというのか?」

セイバーも前に出て問いかける。
その顔には表情はない。

本人は戯言などではなく徹頭徹尾本気なのだが…。
ライダーは「むう」とうなりながらこめかみを指で掻いている。
それでも威風堂々とした態度は微塵も揺るがないのだからこの男も只者ではない。

「―――――待遇は応相談だが?」
「くどい!」

ライダーの提案はセイバーによって一瞬で切り伏せられた。

「こりゃー交渉決裂かぁ。勿体無いなぁ。残念だなぁ」

どうやらライダーはこれが交渉だと本気で思っていたらしい。
ライダー以外は決裂して当然と思っているが、本人は本気で残念そうだ。

「それじゃあ、他の奴にもちょいと声掛けしてみるか」

そう言うとライダーは辺りを見回して大きく息を吸い込んだ。

「おいこら、他にもまだおるだろうが。闇にまぎれて覗き見をしている連中は!」

いきなりそんなことを大音量でのたまうライダーにセイバーとアーチャーが反応する。

「・・・どういうことだライダー」

セイバーの問いかけに豪胆なる王は満面の笑みに親指を立てて示す。

「セイバー、アーチャー、そしてバーサーカーよ。うぬらの真っ向切っての競い合い、真に見事であった。あれほどの清澄な剣戟を響かせては、惹かれて出てきた英霊が、よもや余一人ということはあるまいて」

どうやら他のサーヴァントがいることを知覚している訳ではないらしい。
多分いるだろうくらいの感覚だろう。
勘以上の根拠はあるまい。

「情けない、情けないのぅ、集った英雄豪傑どもよ。彼等が見せ付けた気概に、何も感じるところがないと抜かすか?誇るべき真名をもちあわせておきながら、こそこそと覗き見に徹すると言うのなら、腰抜けだわな。英霊が聞いて呆れるわなぁ。んん!?」

挑発か本心か・・・多分両方だろう。
この英霊には多分裏表がない。
本気で思っていることを口にしているだけだ。

「聖杯に招かれし英霊は、今!ここに集うがいい。なおも顔見せを怖じるような臆病者は、征服王イスカンダルの侮蔑を免れぬものと知れ!」

ライダーの大熱弁はそれを聞いた者たちに色々な意味で頭の痛い思いをさせた。

あるものはこんな奴に世界は征服されかかったのかと理解の範疇を越え。
あるものはライダーの底知れぬ破天荒さに思考を停止する。

案の定、ライダーの宣言から程なくして黄金の光が現れた。

すでに驚くほどのことではない。
ライダーの言葉に乗せられて出てきたプライドの高いサーヴァントだろう。

「あいつは・・・」

その姿をみたキリトが声を漏らす。
以前ほんの一瞬だけ見ただけだが、それだ
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