暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
26弾 ミッションコンプリート
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止まりきれない。
それは武藤の言うとおりだ。
だが、手はあった。
ANA600便の翼が、風力発電の、風車の、柱に――――!!
ガスンンンンンンッッ!!
翼に風車の柱をぶち当てて、引っ掛けて、600便はグルリとその機体を回すように滑らせ――――
ANA600便は無事、その動きを停止した。
「アリアっ!」
俺は機体が止まるの見てコンマ1秒後にはダッシュで機体に駆け寄り、割れた窓から機内へと入る。
おそらく大丈夫だとは思うが、着陸と風車の柱への接触で、機内にはかなりの衝撃が走ったはずだ。特に、1番前にある操縦室は。
アリアの無事を確認するため、俺は真っ直ぐに操縦室を目指し、そのドアを蹴破る勢いで開ける。
するとそこにいたのは――――
「お疲れ様、ミズキ。これでミッションコンプリートよ」
ぐったりと機長の席へもたれかかったアリアが、笑顔で俺を迎えた。
相当もみくちゃにされたのだろう、髪や服は所々乱れているが、見た限り怪我は無さそうだ。
「アリア……」
「ごめん……ちょっと、疲れちゃったみたい。だからあたし――――」
そこで言葉は途切れ、アリアは眠りについた。
俺はそんなアリアを、初めて会った日のようにお姫様抱っこしてやって、外に出す。
「お疲れ、アリア。これにて1件落着、だ」
パートナーがかけてくれたねぎらいの言葉を、しっかり返してやることも忘れずに。
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