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インフィニット・ストラトスの世界にうまれて
心を開いて、妹さん その三 最終回
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ました生徒会長の強さを越えているんじゃないか? この瞬間だけ見れば、簪さんが学園最強に感じるかもしれない。
まあここは、簪さんの見せ場であったわけだし多少強さを盛っている感は否めないがな。

俺はゴーレムVを破壊すべくビット兵器による制圧射撃を開始したかったのだが、簪さんは退いてくれそうにない。
そこで俺は、自分から簪さんの近くに降り立ち、うしろから抱え上げるとゴーレムVの元から引き離し空へと上がる。
ゴーレムVから離れると、上空からは無数の弾丸が降り注ぐ。
それは、ビット兵器四機のガトリングガン八門による一斉射撃で、一秒間に百六十発という数の弾丸が降り注いでいることを示していた。
約三十秒ほど一斉射撃し、その三十秒でゴーレムVは四千八百発の弾丸を浴びたことになる。
さっきまでゆるゆると動いていたゴーレムVだが、今ではコアが完全に破壊されただの金属の塊へと成り果てていた。

「……ベインズくん」

ようやく俺のことにきづいたのか?

「簪さんは知っているかもしれないけど、あっちに生徒会長が瓦礫の上に倒れている。今すぐ行ったほうがいい。状況が終了していると確認できないから俺はここで周囲を警戒するよ」

「う、うん」

頷いた簪さんは俺から離れ生徒会長の元へと向かった。

しばらくするとゴーレムVと戦闘をしつつこちらに向かってくるように見える赤いISが見える。
あれは紅椿……箒か?
ゴーレムVの左手から繰り出される攻撃を防御しているようだ。
俺はライフルを構えると機体を横に滑らせ箒が射線上に入らないように気を配る。
そして、ゴーレムVに狙いを定め三度引き金を引く。
俺の攻撃を交わしたゴーレムVは、箒から距離をとるような素振りを見せる。
箒からゴーレムVを引き離すことに成功した俺は、箒に近づくとこう言った。

「あいつのことは俺に任せて医務室に行ってくれ。一夏が怪我をしたから運ばれているはずだ」

「そ、それは、本当か?」

箒はそう言って下唇を噛む。
俺はゴーレムVにビット兵器四機による攻撃で、俺たちに近づかれないようにしながら、肯定の意味をこめて頷いた。
箒は少し迷うような表情を俺に見せると、

「し、しかし……お前一人ではアイツの相手は無理だろう」

と言ってくる。

「大丈夫だ」

と俺は簡潔に答えた。
本当に大丈夫なのかは解らないが、今はこう言ったほうがいただろう。
よほど一夏のことが心配なのだろう、ここは任せたと言った箒は俺の前から去って行った。
箒の姿を見送ったあと俺はライフルを構え直し、ゴーレムVに向かって加速を開始していた。

俺がゴーレムVと戦闘を開始
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