第182話 『空船戦』
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ララ、レヴルが集結した。
ル「それにしても、めちゃくちゃリアルな海賊船ね。」
ルーシィが上空を見上げながら呟く。
『空船戦』の舞台である海賊船は長年海の底に沈没してしまった海賊船をモチーフにしている。白い骸骨が描かれている破れた黒い旗、ボロボロの白い帆、苔だらけの船体。海賊船ではなく、幽霊船にも見えてしまうのは気のせいだ。
マ「海賊船って、普通は海にあるよね?あの海賊船は空にあるから空賊船だね。」
ル「細かい事は気にしなくていいんじゃない・・・?」
ルーシィはマヤのどこか気の抜けた会話に呆れる。
すると、石造りの会場の出入り口から大魔闘演舞のマスコットキャラクター、マトー君がちょこちょこと歩いて来た。マトー君は『空船戦』の出場者達の前で立ち止まると、
マト「では、大魔闘演舞4日目の競技パート、『空船戦』のルール説明を行いますカボ。」
マトー君が身振り手振りで『空船戦』のルール説明を話し始めた。
マト「出場者の皆さんにはあの海賊船の船内で戦って頂き、魔法をぶつけ合い、相手を船から落としていくカボ。簡潔に言うと、オープニングゲームの『浮上板』とほぼ同じカボ。落ちた順が早いほどポイントは少ないカボ。」
マトー君も言ってくれたが、『浮上板』とほとんど同じだ。
マト「ただし、船内で最後の2人になった時、特殊ルールが発動されるカボ。」
マトー君の表情が一瞬だけ不気味な色に染まった。
シェ「特殊ルール?」
ナデ「ど、どど・・どんなルール、なんですかぁ?」
マト「こういうルールカボ。」
そう言うと、マトー君は白い手袋をした右手で指をパチン!と鳴らした。すると、マトー君の隣に黄色い魔法陣が浮かび上がり、そこから大きな砂時計が出現した。
ヒ「砂時計?」
ウ「随分大きいわね。」
キ「この砂時計がいったいなんなんだい?」
マトー君は白い手袋をした手で砂時計にそっと触れる。砂時計の中の砂は黄土色でキラキラと小さな輝きを放っている。
マト「この砂時計の砂は5分間で全て落ちるカボ。船内で最後の2人になった時、この砂時計がひっくり返され、5分の間に船から落ちてしまった方は最下位になってしまうカボ。」
マ「えぇっ!?」
リ「2位から最下位に・・・」
レ「・・・・・」
ル「5分間ルール・・・」
ルーシィが息を呑んだ。
ルーシィは昨年『海戦』の5分間ルールで剣咬の虎のミネルバに痛めつけられたのだ。
ルーシィは左手を固く握り締め、右手を星霊の鍵
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