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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百三十話  手荒い歓迎
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准将の指示に従って下さい。それと外出は調印式まで禁止です」
ヘンスローは情けなさそうな表情で俺、ヴィオラ、ハルディーンを見た。ウンザリした、ヴィオラとハルディーンも不愉快そうな表情をしている。まあこれでハルディーンはフェザーンの誘惑に乗ることは無いだろう。

ヘンスローがヴィオラに付き添われて部屋を出て行く。俺とハルディーンが部屋に残った。
「今後は貴方がこの部屋に詰めてください。ヴィオラ准将に協力してもらって職務の把握を、不明点はヘンスロー弁務官に確認してください」
「分かりました」
まあヘンスローに確認するのは無駄かもしれん、ハルディーンも期待はしていないだろう。

ドアをノックする音が聞こえた。誰だ? ヴィオラにしては早すぎる。入室を許可するとモンテイユが入って来た。緊張しているな、何か有ったようだ。
「どうかしましたか?」
「ハイネセンから連絡が有りました。イゼルローン要塞で反乱が起こったそうです。トリューニヒト議長が至急ヴァレンシュタイン委員長と連絡を取りたいと」

ハルディーンが“馬鹿な”と呟いた。気持ちは分かる、フェザーン到着日にイゼルローン要塞で反乱か。手荒い歓迎だな、ハルディーンにとっては生涯忘れられない一日になるだろう。俺も忘れる事は無さそうだ。さて、イゼルローン要塞で反乱か。どの程度のものなのか……。

既にイゼルローン要塞を制圧したのか、それとも要塞内部で戦闘中なのか……。ハイネセンから連絡が有ったという事は反乱は大規模なのかもしれない。裏で糸を引いてる奴が居るかもしれん、地球教、そしてフェザーン。まさかとは思うが地球教とペイワードが手を組んだ? 取り敢えずトリューニヒトに連絡をするか……。


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