第11話:おはなみに行こう!−2
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ルグは2人の自己紹介をニコニコしながらに見ていたが、
2人が話を終えると咳払いをしてから話し始める。
「ヴィヴィオの父で、ゲオルグ・シュミットです。
2人ともいつもヴィヴィオと仲良くしてくれてありがとうね。
今日はめいっぱい楽しんで帰ってね」
ゲオルグの言葉にコロナとリオが頷く。
そしてヴィヴィオも含めた3人はソファに腰を下ろした。
それと入れ替わるように立ち上がるゲオルグ。
「ヴィヴィオ。 俺は庭で一服してくるからお友達にはゆっくりしてもらいなさい」
「うん」
そしてゲオルグはガラス戸を開けて庭に出ていった。
少しして、ゲオルグが出て行ったガラス戸の方を見ながらコロナが口を開く。
「ヴィヴィオのお父さん、優しそうな人だね」
「そうかな。 たしかに基本優しいけど厳しいこともあるよ」
「ちゃんと勉強しなさい、とか?」
リオが興味津津といった面持ちで尋ねると、ヴィヴィオは何度か首を横に振った。
「ううん。 あんまりそういうことは言われないけど、
悪いことをしてちゃんと謝らないときとかはスゴく怒られるんだよね。
あとは、ちゃんと挨拶をしないときとか」
「スゴくって、怒鳴られるの?」
「ううん。あんまり大声をあげて怒鳴ったりしないんだけど、お説教が長いんだよ。
"自分の行動に悪いところはなかったかしっかり考えなさい"って、
わたしが答えるまで何十分でもじっと待ってるの」
「へーっ。 そういうのもちょっと辛いかもね。
でも、頭ごなしに怒鳴られるのよりはいいんじゃない?」
「そだね。 まあ、格闘技の練習にも付き合ってくれるし
勉強の質問をしたらちゃんと答えてくれるから、ぜんぜん大好きなんだけどね」
微笑を浮かべたヴィヴィオが答えを返すと、コロナとリオが身を乗り出す。
「格闘技の練習に? じゃあ、ヴィヴィオのお父さんって強いの?」
「強いよ。 わたしも組み手で一回も勝ったことないもん。
それに、まだまだ全力じゃないみたいだし」
「へえっ、すごいね!」
意気込んで尋ねるリオとは対照的に、コロナは頬に指をあてて上を向き
何かを思い出そうとして考え込んでいた。
その様子を目にしたリオは首を傾げてコロナに声を掛ける。
「どうしたの、コロナ?」
リオの声にコロナはハッと我に返り、リオの方に目を向ける。
「ヴィヴィオのお父さん、どこかで見たような気がするんだけど・・・」
「どこかで見たって・・・会ったことがあるってこと?」
首を傾げたリオの問いにコロナは首を横に振る。
「うーん、そうじゃないと思うんだよね・・・」
コロナは呟くように言うと、頬に手を当てて考え込む。
その姿を
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