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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第127話 宴 後編
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言った。

「わかりました。私の勝手で麗羽様をお困らせしては家臣として立つ瀬がありません」

 桂花は暫し黙考した後、正宗に言った。

「なら決まりだな。冥琳、麗羽の容態を見て南陽郡に向う。準備をしておいてくれ。冀州朝歌郡経由で潁川郡、南陽郡へと向おう。桂花、南陽郡に向う日取りが決まり次第、お前の一族への連絡を頼めるか」
「正宗様、骨を折っていただき申し訳ございます。ありがたくご厚情を受けさせていただきます」

 桂花は申し訳なさそうに了承の返事をした。

「気にするな。あくまで美羽へ会いに行くついでだ。気を使うことはない」

 正宗は照れながら桂花を爽やかな笑みを浮かべ言った。



 正宗は美羽に会いにいく算段の話を終えると、揚羽と冥琳、桂花ととりとめもない話を交わしていた。桂花も当初は緊張をしていたが徐々に正宗達と打ち解けていることが傍目からわかった。

「正宗、お兄ちゃん! これのおかわりが欲しいのだ」

 鈴々が正宗を元気な声で呼ぶ。彼が振り向くと鈴々はスープ鍋を上げ両手で持っていた。

「それは牛肉の(スープ)か。旨かったか?」
「美味しかったのだ!」

 鈴々が元気一杯な声で返事した。

「そうか、そうか。給仕、かわりを持て」

 正宗は愉快そうに鈴々を見ると侍女に声をかけた。侍女は正宗の呼びかけを受け、牛肉のスープを取りに会場を後にした。

「アニキ、アタイも!」

 鈴々に釣られ猪々子も言った。

「では私も」

 鮮卑族の部将の面々も鈴々と猪々子に倣って言った。先程まで正宗陣営と鮮卑族の間には堅苦しい空気であった。二人の大食漢のお陰で、場の空気が少し和やかな雰囲気に変わった。

 宴は深夜遅くまで続いた。宴の終盤には酒に酔った鮮卑族の部将達が歌を披露し、それに負けじと星が槍の演舞を披露した。朱里と雛里が恥ずかしそうにしながらも歌を披露し喝采を受けると他の者達も我先に歌を披露しはじめた。宴の会場の外、鮮卑族の兵達のために用意された宴の会場がある方角からも楽しげな歌声が風にのって聞こえてきた。
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