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魔法少女まどか☆マギカ 〜If it were not for QB〜
業話 崩落
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ら邪魔者扱いされてたって」
 「そんなの……違うよ、私は、ほむらちゃんのお陰で……」
 「嘘、言わないでください。私、鹿目さんに何もしてやれてない、いつもしてもらうばかりで、何も……」
 「ほむら、ちゃあん……」

 こんなにも無力な自分、まどかはほむらにして貰った事を何も返せていない。命を賭けたほむらに、自分は言葉しか掛けられない。

 「もっと、強くなりたい……ううん、強くなれなくていい、普通で居られればそれでいいのに、私は……」
 「なれるよ、ほむらちゃんなら、絶対になれr」
 「なれません……奇跡も、魔法も、無いんですから……」

 絶望した。そうだ、奇跡も魔法もありはしない。夢も希望もこの世界には存在しない。絶望を孕む魔女の存在を消したために、この世界から希望が消えた。絶望なんて溢れているのに、そのうちの一部を消した事で大切な人の生きる糧を奪ってしまったのだ。

 「……………」
 「……もう少し眠ります。鹿目さん、今までそばにいてくれて、ありがとう」
 「……また明日、学校で」

 鞄を持ちあげ、まどかはほむらから離れる。無機質に鳴るガラガラと言う保健室の戸の音。

 まどかは振り返らなかった。靴をはき、校舎を後にし、校門前のベンチに座る。そこで、ただ一人で涙を流し続けた。


 何時間そこに居たのだろうか、辺りは暗くなっていた。母は放任主義な所があり、門限を守らないのは元気な証拠とかで笑って許してくれるのだが、流石に心配をかけるのも良くない。

 いつもの道、ただ暗いというおまけつきではあったが。そこを一人でとぼとぼと歩いていた。街灯の明かりもチカチカとして消えかけ、あまり良い雰囲気では無い。

 そんな中、まどかの前方からふらふらと歩いてくる人影があった。
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