トワノクウ
第二十五夜 風花散る (二)
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代の子が驚くような資格もたくさん持っていたくうには、どの分野においても自身が一番であることを疑う要素がなかった。
「でもボーカルになったのは薫ちゃんだった。あの時初めて、自分がどれだけつまんない人間だったか分かった。名前の通り、篠ノ女空はカラッポだったって気づいてしまったの。ひどいでしょう? いっつも薫ちゃんに大好きって言いながら、こんな最低なこと考えてたんだよ」
薫は愕然としたようにその場にへたり込んでしまう。
「……だったら」
くうは薫の前に座り込み、信じられないという表情の薫を真正面から見た。
「あたし……あたし今まで、ずっと、何を恨んで……?」
薫はひゅっと息を飲むや、猛然と立ち上がって駆け出した。
「薫ちゃん!?」
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