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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第401話】
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 そんな襲撃者の言葉、俺には大して響かず、俺は今回の襲撃者に対して口を開いた。


「わざわざキャノンボール当日を狙っての襲撃……目的はなんだ、亡国機業? また白式でも狙いに来たのか? それか、篠ノ之の紅椿か?」


 そう言って一夏と篠ノ之の様子を見ると、一夏は険しい表情のまま、物理刀に変わった雪片を構えていた――美春と未来が止めないと、今すぐにでも攻撃を始めようとするのが雰囲気で分かる。

 篠ノ之の方は、元来た道を戻り、機雷に触れないように急いで潜り抜けていたが、正直そのまま退いてくれる方が有り難いのだが――表情を見るに、ヤル気満々なのが見てとれた。

 一方、俺の言葉を訊いた襲撃者はゆっくりと口を開くとそのまま言葉を発する。


「……茶番だな」

「茶番だと? 茶番の為に、わざわざこの会場を混乱に陥れたと言うのかッ!?」

「そうだ。 ……!」

「!?」


 襲撃者は瞬時加速と共にライフル及び、ビットで周囲の動く機体全てに対してフレキシブル射撃を行ってきた。

 逸早く専用機持ちは、軌道が変わるビーム射撃を避ける、それは一夏を守る未来や美春も一旦一夏から離れるしか手が無く、何とか回避し、シャルは動けないラウラを庇うようにシールド防御で防ぐ。

 一夏に射撃がいかなかったのは、既に戦力として計算に入れてなかったのかもしれない――篠ノ之も論外なのだろう。

 一方の俺に対しても同様の射撃――だが、フレキシブルを避けた先を詠まれ、待ち構えていた襲撃者の蹴りの一撃が俺の顔――こめかみ部分を的確に捉えた。


「ちぃっ……!」


 体勢を崩し、軽く脳を揺さぶられる俺に、更なる一撃――ライフルの砲身を腹部装甲に当ててきた。

 脳に過る零距離射撃の言葉、だが一度崩れた体勢は直ぐには戻せない――と。


「お兄ちゃんはやらせないよ! 亡国機業!!」


 激しい体当たりの一撃、装甲と装甲がぶつかり合い、火花散らせてサイレント・ゼフィルスの装甲の破片が舞う。


「チッ! ならば先にお前たちから始末してやる」


 一斉に放たれるビームの弾雨が、俺と美春を執拗に襲いかかる。

 フレキシブルの多角的偏向射撃――その場で器用に足を捻り、身体を曲げて回避する俺は、盾も全て使ってダメージを最小限に止めて避ける。

 一方の美冬も、上空に緊急上昇――アリーナバリアー付近でクイックブーストし、避ける。

 美冬を狙ったビーム射撃は、急なフレキシブルに応えられずにアリーナのバリアーに阻まれて粒子が四散していった――。


「うぉぉおおおおッ! 白式! 俺に力を貸せぇッ!」

「な!? 一夏!?」


 殆どエネルギーの残っていない状態の一夏が
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