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魔法少女リリカルなのは〜転生してうちは一族になりました〜
第三話「悪役は難しい」
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襲いかかる化け犬の爪を境内で悠々と躱し続ける。やはり獣だな。動きが速いだけで単調な攻撃しかやってこない。洞察眼である写輪眼を使うまでもないな。

「おい、やることがあるんだったら今の内だぞ」
「え?」
「手順は昨日と同じだ。お前達がメインで俺はサポート。奴が俺に気を取られている内に準備しろ」
「わかりました!なのは!」

こちらの意図が理解できたユーノがなのはに準備を促す。
これで後は向こうの準備が整うまでの間俺が時間稼ぎを続ければ問題解決。呆気ないが仕方ない。
取り敢えず修業がてら化け犬の攻撃を躱すことでも続けようか。
神威を使えばそれで済むがそれではせっかく俺に引き付けた化け犬の注意が外れ、またなのはに行くことを考慮すれば、たまに蹴りを入れて適度に挑発し俺だけしか目に入らないようにすればいいだけだ。

「レイジングハート!セッ〜トアップ!」
<Stand by reaey>

あの時と同じ桜色の光が周囲に広がり、その中から白いドレス風の衣装を纏ったなのはが現れた。

「あれ?今、起動パスワードいわかなったんじゃ……」
「ふぇ?あ、そういえば……」

なにやら変身手順が一部おかしかったようだが、見たところ問題はなさそうだ。

「トビさん!準備ができました!」

後ろを振り替えると杖を構えたなのはがいた。あとは奴の動きを止めるだけだ。
こちらに突っ込んでくる化け犬へ接近し、右手を当てる。

「水牢の術!」
「ガルッア!?」

化け犬は水玉の中に閉じ込められ、もがいている。

「今だやれ」
「はい!」

俺の合図で目を閉じ、前回唱えた呪文を唱える。

「リリカルマジカル!ジュエルシード、封印!」

……ああ、なんて恥ずかしい呪文なんだ。もし唱えるよう強要されたら、舌を噛んで自害した方がましだな。

杖から伸びるリボンが水牢に捕らわれる化け犬に向かってくる。
水に触れていた手を離し、その場から離れる。
水牢が崩れ、解放された化け犬は今度はリボンに拘束される。
そして今度こそ化け犬の中のジュエルシードは封印される。器となった犬は特にケガはなさそうだ。

「さて……化け犬退治は終わったわけだ」
「あの!アナタはどうして僕達を助けてくれるんですか?」

立ち去ろうとするとユーノが声をかけてきた。なのはの身を守るためと答えるのもいいが、それでは俺がアイツに気があるようでバレた時が色々面倒だ。

「そうだな……言うなら気まぐれであり、計画であり、平和のためである」
「け、計画?」

計画という言葉を聞いて警戒の色を強めるユーノ。少しやらかしたか……。

まぁ物は言い様だ。

「安心しろ。ジュエルシードとやらを利用する気は更々ない。俺はお前達、魔法を
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