第三話 エックスというレプリロイド
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か飲みたくない!!ほっとけば風邪なんか治るもん!!』
エックス『え、ええ!?』
ゼロ『は?』
ケインが調合したエックス達の専用のワクチンは滅茶苦茶の苦いのである。
前世の時から苦いのが大嫌いなルインにとってはあまり摂取したくない忌むべき存在。
エックス『ル、ルイン!!?か、簡単には治らないからワクチンを摂取しなきゃいけないんだぞ!!?』
駄々っ子のように手足をバタバタさせながら必死に逃げようとするルインにエックスも必死に抑える。
ゼロ『…………』
既にワクチンを摂取したゼロは呆気に取られていた。
ルイン『それでも飲むのはやだ〜!!』
シグマ『何の騒ぎかね?』
エックス『シグマ隊長!!?』
ルイン『うえ!!?』
ケイン『今じゃ!!!!』
突然のシグマの登場に驚いたルインの隙を突いて、ケインは口の中にワクチンと水を流し込む。
ルイン『むぐっ!!?……〜〜〜〜っ!!!!』
声にならない悲鳴を上げて、ルインはワクチンを飲み込むと床に倒れ伏した。
エックス『だ、大丈夫かいルイン…?』
ルイン『う、うぅ〜…に、苦いよう……』
ゼロ『ガキだな…』
倒れ伏し、涙目のルインを心配そうに見遣るエックス。
それを呆れたように見つめるゼロ。
実際に苦労したのはケインとエックスだったなと思い出したゼロは苦笑する。
ルイン「あれ?ゼロ?どうしたのそんな所で?」
エックス「ゼロ?」
不思議そうにゼロを見つめるエックスとルイン。
あまりに人間くさい表情に抑えられていた苦笑が出てきそうになる。
ゼロ「いや、メシ食ってないのお前達だけだぞ」
ルイン「あ!!食べるの忘れてた!!」
エックス「食堂はまだやってるかな?」
ゼロ「もう食堂は閉まっている」
ルイン「そんなあ…何でもっと早く呼んでくれないの…」
ゼロ「早く来ないお前達が悪い。」
そう言うゼロの手にはハンターベースの購買の紙袋。
ルイン「あ、もしかしてゼロ。私達の分を買ってきてくれたの?」
ゼロ「ああ、お前達のツケでな」
ルイン「…ケチ」
ゼロ「そうか、いらんならいい」
ルイン「要ります要ります!!」
エックス「大人げないよゼロ……」
苦笑するエックス。
戦乱が起こる前のささやかな幸せな一時であった。
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