九校戦編
Episode27:ルアー
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もないことは事実だよ。確かに君はまだ弱い。けど、それがどうした?」
森崎くんの目が、俺を見る。
「君は魔法を学ぶためにここにいるんでしょ? だったら、学べばいいじゃないか。ここにいる全ての人たちから技術を学ぶんだ。他人を見下してる暇なんてないよ。君は、ひたむきに強さを求めるべきだ」
大きく見開かれた目に、戸惑いはない。彼の瞳には、確かな決意が漲っていた。
「伸ばすべきは、君の処理能力とクイック・ドロウだ。やられる前にやる、古典的な考え方だけど、できれば最良の戦法になる。森崎くん、君はそれを極めるべきだ」
そう、彼の強みを最大限まで伸ばす。干渉強度を高めるのではなく、また魔法の規模を広げるのではなく、ただひたすらに早さを追求する。
敵が領域干渉を使うのならば、それを使われる前に神速で無力化。キャストジャミングを使われても、簡単な基礎単一系魔法を高速で発動させれば倒すことは難しくない。
「九校戦まであと一週間…それまでに俺が君を強くする、いいよね?」
「っ! ああ!」
森崎くんは俺と同じ新人戦モノリス・コードの出場選手だ。一応、俺がそのチームのリーダーとなっているけど、『ルアー』として碌に作戦行動もとれないため、事実上の指揮官は森崎くんになる。
だから、がんばってもらわねば。それに、目の前で知り合いが挫折していくのを見ているだけなのは忍びないからね。
「じゃ、がんばろう!」
九校戦まで残り一週間。できる限りのことはしておこう。
----to be continued----
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