始まりは近づく
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不審者が魔法科高校に侵入しなくなってから数日が経っていた。
日は1日1日変化し新たな発見とどうでもいい何かが変わって行く。
そんな変化に戸惑いを感じながらも俺、無月 零は1日をだるく生きていた。
「零、おはよう。」
最近、よく会う少年の声に俺は後ろを振り向く。
「よ、おはようさん。」
挨拶を返し止めていた足を前に出す。
「後、2日で九校戦の予選が始まるが
準備は大丈夫か?」
「大丈夫、大丈夫
CADはお前に調整して貰ったし新しい術式も慣れて来たし。
早く皆の前で見せびらかしたい位だぜ。」
「それはそれは余裕だな、」
余裕ね、実際そうでもないぜ?
心の中では結構びくついてるし今でも何故か緊張している。
これが何かの大会に出る選手の気持ちなのかな俺も一歩成長
「お前こそどうだよ?
調子は大丈夫なのか?」
「問題ない。
俺も普通なら緊張していると考えていたんだが何故か全く緊張していない。」
それを聞いた俺の考え
やっぱりコイツは別格だ、人間じゃないんじゃね?
「それはそうと零は対戦相手を知っているのか?」
「対戦相手?」
「知らないのか?
今回行われる九校戦メンバー選抜戦は皆でガチバトルする訳ではない。
1体1方式のバトルマッチなんだ。」
それは知らなかった。
おそらく歳月、一条、達也
これらの親しい友達がいなかったらそんな情報は知らず。
当日で知り恥ずかしい目に合っていただろうな、
「俺の対戦相手はお前のクラスの歳月だったかな?」
「え?」
え、ちょっと待て、今、歳月って言った?
い、いや、聞き間違いかも知れない。
そう考え俺は達也に話す。
「た、達也、対戦相手
誰だって?」
「お前のクラスの歳月だった筈だが?」
2度目の質問に流石の達也も疑問形
だが、真実は言った。
対戦相手は歳月と、アイツ、予選に出場するって言ってたっけ?
「俺の対戦相手は君と一緒によく居る生徒だろ?
何時も仲良しこよしで楽しそうに会話している?」
「そ、そうだ。」
「歳月は自己加速術式が得意と聞くがどれほどの物か楽しみだ。」
楽しみか、それは思う。
見る側ならな。
アイツの自己加速術式はとにかく早い、本当に人間か?
そんな疑問を抱く程、ではないが早い。
新しく自己加速術式を覚えた俺でも追い付けるかは自身が無い。
「それでお前は結局、対戦相手を知らないのか?」
「知らん、てか興味ねぇ。」
興味は無い。
負ける気がしないからな、達也と歳月以外ならな。
「なんなら調べるか?」
達也はズボンのポケットから携帯端末を取り出し電源を入れる。
そしてパスコードをポチポチと、
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