二十七話 通常
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ステータスに友達関係について色々と考えていた。
いつも通り、なんて言ってる日に『いつも通り』なんてやってこない。
この日俺は、人生で最大の過ちを犯す。
例えるなら、大学のセンター試験で、マークをしょっぱなから一つづずらしてマークしてしまった感じだ。
実際にその過ちを犯す人間は少ないが、やってしまった人間にとっては最大の過ちだろう。
その日に『いつも通り』影時間がやってきた。
そして、俺は『いつも通り』ベットに潜り込む。
そこでふと窓に目線がいく。
カーテンが開いている。
別に毎日ではないが、大抵俺は影時間中に寝入ったり、寝ていることが多いため、最近は影時間が終わった時を確認したりしていない。
つまり、今この時点で開いているカーテンはこのままいくと開けっ放しというわけだ。
正直寝ている間にカーテンが開いているというのは落ち着かない。
それに普通は夜の7時ごろになると開けていたカーテンを閉める習慣があったのだが、何故か今日に限って忘れていたようだ。
そして俺は立ち上がりカーテンに手を伸ばす。
外にシャドウがいたら、なんて少し不安に思い窓の外を見る。
俺はそのときの行動を一生後悔するだろう。
そこで俺は見た。
いや、見られたという方が正しいのだろうか。
「・・・マジかよ」
口から思わず言葉が零れる。
別にシャドウに見つかったというわけではない。
人だ。
そう人なのだ。
この影時間中にいるはずのない、人間というもの。
その人は短く切りそろえられた髪型の白髪だ。
内心で染めてるんですか?なんて言う余裕はない。
目線が合う。
向こうは驚愕に目を見開く。
驚いているのはこちらも同じだ。
あの顔は知っている。
原作知識なんぞなくても、月光館に通っていれば誰もが知りうる人間だ。
月光館学園の2年生、ボクシング部。
2年でありながら実質、その強さで既に主将になっている男。
周りからはクールだとかなんだとかで、かなりモテている様子の男。
男子の一部はそれに憧れて入部したりもするらしい。
そして、俺が一番会いたくない、いや会ってはいけない人間の一人。
真田明彦。
考えてみれば不思議なことではない。
ここに真田先輩がいてもおかしくはない。
しかし、影時間に入るようになって一回も会わなかったことが俺に油断を招いたらしい。
(おぉぉぉ!神よぉ!神よぉ!どうして私をお見捨てになったのですか!?)
(※見捨てられたわけではありません)
思わずキリストのあの言葉を叫んでしまうくらい俺は内心
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