胃に優しくないランチタイム 後編
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やってアクティブに動くような真似は控えるもんである。
「さて、帰りますか…」
「そうだな。じゃ、支払は任せた」
「いつか金返せよ?」
「善処する」
本当に返してくれるのか不安である…ていうか、絶対に返してくれないに決まってる……
「それでも払っちゃう俺は多分お人好しなんだろうな……御会計お願いしま〜す!!」
「は〜い!!」
厨房の方からレジへと五反田蘭がやって来た。それを確認した俺は財布を取り出して中身を確認する。確か2万円くらいは入れてた筈……
(定食が6人前だから…だいたい4千円くらいか……?)
「1万8千560円になります!!」
―――ホワッツ?
「も、もう一度言ってくれないか…?」
「1万8千560円になります!!」
「オーケー、ちょっと伝票見せてくれ…」
地味に有り得ない金額を聞かされた俺は頭が真っ白になりかけたが、震える手で受け取った伝票に書いてある内容はさらに衝撃的であった…
『お会計
・業火野菜炒め定食×1
・フライ盛り合わせ定食×5
テイクアウト
・天重
・鰻重
・カツ重
・スタミナ丼
・鉄火丼
・中華丼
それぞれ×2
・生姜焼き弁当
・唐揚げ弁当
・ハンバーグ弁当
・エビフライ弁当
・餃子弁当
・春巻き弁当
・海苔弁当
・コロッケ弁当
それぞれ×1
・デザート×複数』
「……。」
ゆっくり後ろを振り向くと、馬鹿でかいビニール袋を両手にぶらさげ、ダッシュでその場を逃げるマドカを視界の隅に捉えた…
「…AHA♪」
―――アイツ コロス !!
支払いを済ませたセイスは、激しい食後の運動をするために獣のような雄叫びを上げて外へと勢いよく飛び出した。余談だが、彼のその表情は五反田食堂の看板娘にトラウマを植えつけるほど恐ろしいものだったそうだ。
因みにこの二人による逃走劇は周囲に被害を出しまくり、お互いの上司にこってり絞られる羽目になったとのことである…
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