プロローグ
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イヤー達が二年掛けて到達した現在の最前線である。つまり現段階で強さトップクラスと言える魑魅魍魎が跋扈している。
いつもは攻略組ソロ、一人プレイをしている俺でもさすがにこんな危険な場所に一人で来るほど強くはないと自負しているので、知り合い一人に同行を依頼しそいつも快く……ではないが同行を受諾してくれ、一緒に迷宮区を攻略していた。
なぜかその日に限りやたら宝箱を見つけるし敵と出会さないしで今日はなにかありそうな予感を感じ自分から頼んでおきながら帰ろうと言い出した。
知り合いのほうは「わたしは調子いいので」と、頼んだときの不快そうな顔は無くなりその場に残ることにした。
その結果、俺は剣を持つ人類と爬虫類が混ざり合ったようなモンスター、【リザードマン】の大群に囲まれてしまった。
「あぁー……どうしよ。不運だ」
相変わらずの不運具合に対して思わず呆れ笑いを浮かべてしまう。
とりあえず相手の数を目視で確認していった。だが数が両手で足りなくなると無駄に思えて止めた。
「帰らなきゃよかった、なんて言っても後の祭りか。とりあえずこの状況をどうするか――」
「「「シャアアアァァ!」」」
考えを纏める前にリザードマンが円状に陣形を展開する。そして俺の胴体めがけて一斉に剣を突き刺そうと突進してきた。
「ちょ待っ! さすがにヤバいって!」
咄嗟に靴底が擦れるギリギリまで跳躍し剣を躱す。
「ウルシャアアア!!」
間髪入れず剣を振り上げ追撃を仕掛けてくる。
「危ないってぇ!!」
空中で腰から愛用の片手剣を抜き去り相手の剣を弾くようにして射程距離からうまく離れた。
「逃げ切れるか? この数戦うよりは確率高そうだけど……」
迷っている内に再びモンスターが此方を向く。今度は先程とは違い各々が各個攻撃を仕掛けてくる様子だ。一匹一匹このままでは俺が疲弊するだけである。
「……しょうがないか。奥の手を使うか」
右指を下に振ると空中にメニュー画面が現れた。それを操作しながら俺は少しの陰鬱さをおぼえる。
「見せてやる。これが俺おふぐっ!?」
「先帰ったと思えば、何してるんですかあなたは」
奥の手を繰り出そうとした瞬間、後ろから何者かに拘束され呼吸を奪われてしまう。咄嗟のことに条件反射で肘打ちをいれようとする。
「ってあ、お前か。驚かすなよ」
「お前かってなんですか。その汚く醜く息するだけで二酸化炭素を増やすしかできない害悪な口でわたしを呼ばないでいただけますか?」
「そっちが後ろから忍び寄ってきたんだろうが!」
いきなり現れるや饒舌な毒舌をかましてきたのは俺が同行を頼んだ知り合いだ。プレイヤーネームは
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