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エピソード3 〜とある日常 の一幕〜シリカ編2〜
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上がりました!これで60レベですよ!」
「ソーデスネー。ヨカッタデスネー。」
「反応が適当過ぎますよ……どーしたんですか?」
「いや、レベル上がってくれるのは嬉しいんだが……」
「けど??」
「暇過ぎるでしょ!!」
「いや、リョウトさんがチート並に強いからですよ。」
「い、いやチートって……」
「普通なら、突進してくる巨大ガエルを蹴って吹っ飛ばしたりしませんから。」
「そのおかげで、レベル上げが楽になってるんだろ。」
「そうですけど。初めて見たときはビックリしましたよ、本当に。」
ーーーーーーーー
時々互いに愚痴りながらもシリカのレベル上げを続けて行き、流石にこのフィールドにいる時間が二桁に達するとシリカはPOPするモンスターに慣れてきたのか初めの頃のように絶叫や拒否反応をしたりしなくなった。ただ神経が麻痺しただけなのかもしれないが……
油断大敵。人間、慣れてきた時が一番危険と言われている。そして、シリカも例に漏れなかった。
「っ!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
地中へと潜り、その身を隠していたモンスターが油断しているシリカへと、容赦なくその魔手を伸ばし雁字搦めにしてしまう。粘液付きというおまけもついて。
シリカには、ピナという優秀な敵発見機がいるわけだが、普段狩りをしている層よりも高いところへ来ているためかピナにもその隠蔽を見破れず、ご主人様が触手拘束という悲劇になってしまう。最も索敵スキルコンプリート者のリョウトは簡単に見破っていたもののシリカも自立すべきと考えあえて黙っていたわけだが。
「ちょ、ちょっと!リョウトさんっ!ボーっとしてないで助けてくださいよ!ひゃあ!へ、へんなところ、触らないで〜」
「いや、なんかデジャヴを感じんだが……」
「ひゃうぅう…も、もういい加減にしてください!!!」
「はいはい、助けますよ〜〜。よっと。」
ズバッと!的な効果音が出そうな感じでシリカを拘束している触手共々モンスターを屠る。
助けられシリカだが、粘液にベトベトにされ、移動阻害を示すアイコンがついていた。さらに粘液の特殊効果なのかシリカの服が所々溶けていたりもしている。
移動阻害はプレイヤーの移動を遅くする状態異常の一つで、粘液を使った攻撃を喰らうと発生する。応急処置としては水場でベトベトを洗い流したり、解粘玉というアイテムを使ったりしなければならない。アイテムはリョウトがあらかじめ持ってきていたので、移動阻害はクリア。しかし、深刻なのは、シリカの防具のほうだ。粘液には防具の耐久値を大幅に下げる効果があるのか赤を基調とした服は所々溶かされて、もう少し助けるのが遅れたら洒落にならなかったとリョウトは内心冷や汗をかいていた。そ
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