暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR2
0657話
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「で、わざわざスザクを寄こして、しかもランスロットの新型を用意してまで、何をしたいんだ?」

 こっちがランスロット・アルビオンの力を知っているのを向こうは知らない筈だ。故に、それを匂わせないようにして尋ねる。

『何、このままここで私達と君達が戦えば、双方に大きな被害が出る。なら、出来るだけ被害が出ないようにこの戦争の決着を付けてはどうかと思ってね』
「被害が出ないように?」
『ああ。何、それ程難しい話じゃない。シャドウミラー最強の君と、現在のブリタニア最強のナイトオブセブンの一騎討ち。これに勝った方がこの戦争の勝者となる。……どうかな?』
「却下だな。メリットよりもデメリットの方が大きすぎる」

 一言でシュナイゼルの戯れ言を断ち切る。そもそも……

「このまま戦えば俺達の勝ちは決まっているんだ。それなのに、何故無駄な賭けをする必要がある?」
『先程も言っただろう? 人の命が散るのは少ない方がいいと』
「それも俺達に取っては無意味だ」

 さて、ブリタニアはメギロートについてどこまでの情報を得ているか……残骸の1つでも入手していれば気が付くことだが。

「お前達が気が付いているかどうかは知らないが、シャドウミラーの主力でもあるメギロートは無人機だ。幾ら撃墜されようとも、お前の言う人命の無駄にはならない。もし人命の問題が起きるとしたら、それはブリタニアのみとなるだろう。そしてこれ以上にブリタニア側が人命を損ないたくないというのなら、こうして抗わずに無条件降伏すればいい」
『残念だが、こちらにも色々と事情があってね。そう簡単に無条件降伏をする訳にはいかないんだよ。それに、これは君達にとっても悪い話ではないと思うが? 君達がもしこのまま私達に勝ったとしても、ブリタニアという国は広大だ。それを治めるのに、人材は幾らでも必要だろう? ここで無意味に死なせるというのは惜しいと思うがね。 ……どうだろう、もう一度良く考えて見て貰えないだろうが』

 ちっ、確かに向こうの言っているのは事実ではある。基本的に間接統治でこのギアス世界を治めると決めている以上、ブリタニアの人材を失うというのは、最終的には俺達にとってもマイナス要素になる可能性が高いのは事実だ。勿論、取り返しの付かない程ではない。最悪、量産型Wを送り込むという手段はあるのだから。しかし……相手がスザク?

「スザク、お前は何故未だにブリタニアにいる?」

 シュナイゼルとの会話を一端中断し、スザクへと問い掛ける。
 その問いに一瞬眉を顰めるが、すぐに口を開く。

『僕はナイトオブラウンズですので』

 確かにその答えはある意味で事実だ。ナイトオブラウンズは皇帝の直轄であり、それだけにブリタニアという国に対して責任を持つ。……一般的には。


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