教会
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を浮かべる。問題ないと言った手前、ケチをつけられたのが嫌なんだろう。でも、こっちの青髪の女性の方がこういう細かいことが得意そうに見える。
「嫌味じゃなく、純然な事実だろう。私の方がうまくできる」
「チッ!はいはい、そうでございましたね。どうせ、私は下手くそですよ〜だ」
子供のように不貞腐れたようにそっぽを向く赤髪の女性。理解しているが認めたくないと言った感じか。
「ともかく、何かあったらまた教会に来るといい。今度は私が見てやろう」
「あ、はい」
特に何もしていないが、妙に気に入られたようだ。これ以上ここにいても特に何かあるわけでもないため協会を後にした。
「……………まさかあの2人がいるとは」
「知り合いか?」
教会を出るとアーチャーが頭を押さえ大きくため息をついた。さっきから様子がおかしいと思っていたが、どうやら教会にいたあの2人を知っているらしい。
「貴様も知っているだろう。青髪の女性の名前は蒼崎橙子。赤髪が蒼崎青子だ」
「あの蒼崎姉妹!?」
希代の人形師にして、封印指定の魔術師【蒼崎橙子】とマジックガンナー、ミスブルーの異名を持つ【蒼崎青子】。魔術師の世界のバランスにかなりの影響力を持つ2人だって!?
二人の噂はよく耳にしており、ものすごく姉妹仲が悪いらしくて顔を合わせるたびに殺し合いをしてるとか。
二人が出会うと、周囲に跡形も残らないとか。
姉の方は死んでも死なないとか。
美少年を囲ったり、男を飼ってたりとか。
色んな噂を耳にするが俺が倫敦で一番最初に叩き込まれたことは、【蒼崎にけしてかかわるな】と言うほど、2人に関わるのはマズイらしい。
「この世界でどのような人物かはわからんが根本は凛同様に変わらんのなら、必要以上に関わらないことをだ」
「わ、わかった」
とりあえず、アーチャーの忠告を頭に刻みこんだ。なんか、この世界に迷い込んでからアーチャーに対する印象がかなりの変わった気がする。まあ、そんなことより、これから時間をどのように過ごそうか。
アリーナに行くのも時間的には早いし、もう少しこの辺りを見て回ろうかな。
(それにしても………)
校舎とは違い人の気配がないためか、辺りは噴水の水の音以外聞こえない。何処と無く奇妙な雰囲気を感じる。
「ん?」
すると、視界の隅に人影が目に入った。好奇心からか近づいてみるとそこには
「………ああ、士郎君か」
「こんにちは。ダンさん」
対戦者であるダンさんが地面に膝をつき教会に向かって祈りをささげている姿が在った。
「なにをしているんですか?」
「日課である神に祈りをささげていたんだ。こんな場所で悪いがね」
それなら教会に入れば………と言いかけたが、理由は何と
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