EPISODE20 リフレイン
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チャーされる一夏を遠目で見ながら、モニカと話す。話題はもちろん、ラウラについてだ。
「ライ様から見て彼女はどう見えますか?」
「・・・・まだよくわからない。でもひとつだけわかるのは――――――」
「・・・・織斑一夏、そして織斑千冬。この二人が関わっている」
モニカの言葉に頷いて返す。
ラウラの言動、すべてにこの二人が深くかかわっているのは明白だ。今日の授業中と休み時間での様子を見る限りそう考えて間違いないだろう。授業中は織斑先生を複雑な目で見てたし、一夏がなにかするたびにまたあの視線を向ける。この二人がどうかかわっているのかは僕たちの知るところではないが、一夏にしても織斑先生にしても、あまりよくないことになりそうな気がする。それはもちろん、ラウラにとってもだ。
こういう関係が悪化した末の結末は碌なものじゃない。このときの僕はなぜかそう確信していた。
「そういえばモニカはなんで飛び出そうとしてたの?」
「あの気配はイイものではありませんでした。彼女がシャルル様に危害を加えないとも限りませんし、何より織斑一夏はシャルル様のご学友。あの方のご友人であれば守らない理由はありませんから」
一見近寄りがたく堅物なイメージがただようモニカでも、シャルルを想う気持ち、その友達を守りたいと思う気持ちは本物だ。ただ、ちょっとそれが表に出にくいだけでとても素直な女の子。
みんなと楽しそうにするシャルルを見ているときの彼女の目は本当に優しくて、でもどこか儚げで。
「優しいんだね。モニカは」
「・・・・そんなことないです。・・・・これは、私なりの罪滅ぼしですから」
「なんか言った?最後の方よく聞こえなかったんだけど」
「なんでもありません」
「見て!あれ!」どこからかそんな声が聞こえて、それが指し示す方を見る。
カタパルトデッキからアリーナに突き出したレールの先端に立つのはISを纏ったラウラ・ボーデヴィッヒ。
「・・・・織斑一夏。貴様も専用機持ちだったな?」
「ああ。だからなんだよ?」
初対面の日以来、一夏とラウラの関係は最悪にして険悪。これには織斑先生と山田先生も手を焼いているようで何度か一触即発の空気はあった。でも、今回はなんだか雰囲気が違う。
「私と戦え」
「イヤだね。俺には理由がねぇよ」
そう言って背を向ける一夏。そこで、クラブのハイパーセンサが告げる。
*
警告!:僚機・白式ロックされています
瞬間、閃光が瞬く。ラウラがレール砲を発砲したのを確認するより速くクラブを展開して白式の前に躍り出てMVSを振りぬく。弾丸を切り払い真っ二つに裂かれた鉄の塊は地面に命中する。
「貴様ま
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