EPISODE10 日常〜セシリア編〜
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クラス代表対抗戦。
突然の襲撃者により中止されたイベントは実験中のISが暴走したということで処理された。対抗戦もこれが原因により今年は中止。まあ、あれだけのことがあったならシステムの見直しやらでそれどころではないだろう。
「うう〜・・・・」
今日も山田先生がおよおよと泣いている。もちろん、書類の山と一緒だ。
「なにか手伝いましょうか?」
「・・・・いえ、これは私の仕事なので」
教師としての意地、ということか。
再び奮起した山田先生の邪魔にならないようそっと部屋を出た。時刻は午前10時、学校も昨日の一件で休み。
さて、なにをしよう・・・・?
◇
記憶の宛てはいまだに見つかっていない。所々あるにはあるが、それも断片的かつあやふやなもので、結局はなんの手がかりもみつかっていないままだ。
「とりあえずうろついてみるか・・・・」
学園の散歩ももうだいぶ慣れてきた。今ではどこになにがあるのかまで把握できるほど。そこで僕が向かった先は――――――
「射撃場・・・・」
ここに彼女がいるような気がしたからだ。
中は広く、屋外にはライフルの狙撃場が。屋内にはハンドガンなどの短レンジ用の銃の狙撃場となっており、上級生がよく利用している。
そんな中、腕のある上級生たちの中でたった一人別格の腕前をもった少女が一人。自分の番は終えたようで銃を片づけているところだった。
スコアはトップクラス。ただ一人、一年でこのスコアが叩き出せるのは彼女を置いて他にいない。一つに束ねていた金髪をほどくと、彼女の美しさがより一層際だった。
「さすがはガンナーだ。これだけのスコアは到底出せない」
「ライさん。いつからいらしてたんですか?」
「ちょうどきみが最後の一射を撃つときに。見事だった」
「そ、そんな・・・・」
なにやら顔が赤い。今日は熱いのか?
「セシリアはこのあと予定はあるか?」
「いえ、ありませんが」
「なら、ちょっと付き合ってくれないか?といっても、なにも宛てはないから散歩になるかもしれないが・・・・」
「も、もちろんです!是非ご一緒させてくださいな!」
ものすごい食いつきよう。そんなに暇だったんだろうか。
(あれだけのことがあったんだから、そりゃ暇にもなるか)
セシリアと待ち合わせをし、準備があるというので一旦射撃場付近にある噴水広場で待つことに。ベンチに腰掛けて息をつく。
セシリア・オルコット。この学園に来て初めて戦った相手であり、僕の記憶の中にあったとされる“声”によく似た女の子。出逢いは最悪だったけど、今では心許
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