EPISODE8 クラス代表対抗戦〜その2〜
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なものだ。その回線に載せて、僕の言葉を流す。
《こちら、管制ルームの一年一組、蒼月ライです。状況はみなさんしっているかもしれませんが、最悪です。隔壁は封鎖され、ハッチも開かない。誰一人、ここから出ることはできません》
どよめきと悲鳴が聞こえる。耳をふさぎたくなるような声だが、言葉を続ける。
《ですが、方法はあります。それをやるにはまず、ここにいる全員の協力が必要になります。近くのモニタを見てください。これが今できる最善のプランです》
無茶だ、とだれかが言った。できっこないと、誰かが叫んだ。
でも・・・・それでも。
《・・・・今、外では二人の友人ががんばってくれています。それは命を落とすかもしれない、危険なことです。それを指示したのは、この僕です。ですが、二人は言ってくれました。命を預けると。僕は二人の想いに答えたい。だから・・・・その為には、みんなの協力が必要なんだ。無謀なのはわかってる。身勝手に危険に巻き込んでるのもわかってる。でも、それでも!僕はふたりを助けたい!何もなかった僕を友達だと言ってくれたふたりを守りたい!だから・・・・!」
「ライさん・・・・」
《・・・・だから、お願いします。みんなの力を、貸してください・・・・!》
静寂に包まれる空間。そして――――――
《ライ君・・・・》
「簪?」
《私、やる。なにしたらいい・・・・?》
《二年、黛薫子。あなたの気持ち、たしかに届いたよ。で、そうすればいいのかな?》
オープンで接続された回線から、次々に協力を申し出る声が聞こえてくる。気持ちが高ぶり、目頭が熱くなった。
「・・・・ありがとう、みんな」
やれると確信した。できることがるとわかった。
「ありがとう。それでは、こちらから指示を出します。まずは―――――」
◇
「・・・・たく、これじゃあたし達完全に救助を待ってるみたいじゃない」
「実際そうだろ?」
オープンで放送されたライの言葉を聞いて、二人が笑う。
「ま、それもそうだけど。あんなに盛り上げられちゃやるしかないわよね・・・・一夏、やれる?」
「愚問だぜ。ライがああ言ったんだ。俺達がやらなきゃ示しがつかねーよ」
「そう。なら・・・・」
「ああ」
ふたりして得物をアンノウンにその切っ先をむける。そして―――――
「「行くぜ/行くわよ!このデカブツ野郎!!」」
作戦、開始。
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