EPISODE8 クラス代表対抗戦〜その2〜
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
きは到底初歩的なミスをする。
管制ルームに4つのため息が落ちる。
そして、その直後。それはあまりにも唐突に舞い降りた。
*
警告:所属不明の熱源接近。警戒レベルを4に移行
クラブのハイパーセンサが警告を促したと同時にアリーナに展開されていたシールドがまるでガラスのように砕け散り、何かが内部に侵入してきた。
黒い全身装甲に巨大な腕。無骨なフォルムに言い知れぬ雰囲気をだすそれはグラウンドの中心に佇んでいた。
*
報告:アリーナの警戒レベル4へ移行。客席及びカタパルト閉鎖。
「これは!?」
「落ち着け山田君。どうした?」
「防衛システムが外部からのハッキングを受けています!そのせいで、ここのハッチがすべて閉鎖されました」
「外部との通信は?」
「ダメです。さっきからやってますが、日本政府との回線がつながりません!」
やられた。これでは避難することも外から応援も呼べない。それに外にいるふたりにも危険が・・・・!
*
報告:アリーナ、シールド再展開
最悪だ。これでは完全に八方ふさがり、おまけに教師陣や上級生で構成された鎮圧部隊も送り込めない。
全隔壁は封鎖、外部との連絡は全て遮断されて応援も期待できない。そんな最悪な状況なのに、不思議と僕の頭は冷静だった。
「・・・・山田先生、インカムを貸してください」
山田先生の返事を聞くや否や僕は二人に通信をつなぐ。どうやらこのアリーナの範囲内には繋がるようだ。
「二人とも、聞こえるか?」
《ああ。よく聞こえてる》
「知ってるかもしれないが、状況は最悪だ。援軍も期待できない」
《そうみたいね。で、策は?》
鈴の言葉に驚く。
《あんたが連絡してくるってことは、なんかあるんでしょ?この状況を打破できる策が。とっとと言いなさいよ》
「・・・・ある。けど、少し時間がかかる。その機体の足止め程度で構わない。頼めるか?」
これは実戦。命を落とす危険すらある。そんな危険なことになっているというのに、僕も一夏も鈴も、極めて冷静だった。
《もちろん。まかせろ》
一夏が言う。
《あたしらの命、あんたに預けるわ。ライ》
鈴が頼もしい笑顔でいう。
「・・・・わかった。必ず二人を無事に帰還させる」
そこでいったん通信を切る。
「ちょ、ライ君!?」
「蒼月、なにか策があるんだな?」
「はい。けど、それにはみんなの協力が必要です。回線をオープンで開いてもらえますか?」
戸惑う山田先生だが、織斑先生に後押しされて回線を開いた。アリーナ全体に対しての放送のよう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ