第百七十七話 Willkommen zur?ck !!(ヴィルコメン ツーリュック)
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の私の将来のために精々頑張ることだな。イゼルローン要塞攻略戦が成功すれば良し、万が一失敗したならば、情報漏洩でシトレを引きずり下ろせるのだからな、精々ペテン師にはシトレに連絡をして貰わなければならんな。元帥を失脚させるのは無理でも、たかが一准将如きならば幾らでも罠にはめることが可能だからな”
部屋を出ながらフォークは今後のことを考えていた。
宇宙暦794年 帝国暦485年12月26日
■銀河帝国 イゼルローン回廊 アルテナ星系イゼルローン要塞宙域
22日にヴァンフリート星域で合流した同盟艦隊は宇宙艦隊司令部直属艦隊、第7艦隊、第9艦隊合計31000隻となった後、25日にイゼルローン回廊同盟側出口に達し其処で出迎えに来た帝国軍の嚮導艦が先導し回廊へと進入した。
帝国艦艇に嚮導される違和感を感じながら翌26日に同盟軍はイゼルローン要塞の近傍へ到着した。
「イゼルローン要塞まで20光秒です」
「全軍停止せよ」
ロボスの命令でトールハンマーの射程距離の二倍に当たる地点で同盟軍は全鑑停止し、要塞周辺で出迎えの満艦飾で飾った帝国艦隊を見ていた。
「帝国軍より入電です“貴艦隊の来訪を祝す。銀河帝国軍元帥宇宙艦隊司令長官グレゴール・フォン・エッシェンバッハ”」
「返信せよ“丁重な対応感謝致す。自由惑星同盟軍元帥宇宙艦司令長官ラザール・ロボス”」
その様な遣り取りの中、帝国軍を信用できない同盟側はイゼルローン要塞へ向かう艦隊として、何故か帝国側が会談を指摘してきたヤン、キャゼルヌのいるワーツ分艦隊を捕虜と脱帝者で帰国を望んだもの達を乗せた輸送艦の護衛として派遣した。
此も、航海中一度もシトレに連絡しないヤン達に苛ついたフォークが万が一の際の玉除け代わりに使おうとロボス元帥に指摘し前日に決まった事で有った為、ワーツ分艦隊では参謀長のせいでと怨まれたが、ワーツ少将がヤンを庇って事なきを得ていた。
ワーツは、前任のワイドボーンの様に強引で我が強い参謀長に辟易して居た所でヤンのような必要なときに的確な指摘をしてくれる参謀長が来てホッとして、信頼を置いていたからである。
ワーツ分艦隊がイゼルローン要塞へ嚮導艦の先導で近づき浮遊砲台の射程距離に入った所で、イゼルローン表面に光の渦が見え始めた。
輸送艦のスクリーンを見ていた捕虜や脱帝者が驚愕の表情と口々に叫び声を上げる。
「俺達を撃つ気だ!」
皆子供を抱きかかえ、恋人同士で抱き合い、家族で泣き叫ぶが、一向に功撃が始まらない、よく見ればワーツ分艦隊も回避もせずに悠然としていた。
恐る恐るイゼルローン要塞表面を見ると其処にはレーザーで文字が書かれていた。
“Willkommen zur?ck !!(ヴィルコメン ツーリ
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