第百七十七話 Willkommen zur?ck !!(ヴィルコメン ツーリュック)
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た。
「所で先輩」
「ん、どうした?」
「いや、先輩が抜けた後で宇宙艦隊の補給関係がまともに働くんですか?」
ヤンは気になっていた事を聞いて見る。
「ああ、その点なら、後方勤務本部長サダ大将も心配していたんだが、今を時めくトリューニヒト国防副委員長閣下の口利きで元第一艦隊後方主任参謀でありゃされたドーソン少将閣下が宇宙艦隊後方主任参謀にお付かれなさって辣腕を振るっているそうだ」
ヤンにしても後方主任参謀にドーソンが付いたことが知っていたが、キャゼルヌの喋りようによほど酷い人物なのかと察する。
「ドーソン少将はそれほどなんですか?」
「ああ、後方支援に関しては意外や意外、結構優秀な成果を出しているんだがな。問題は一々細かすぎて駆逐艦一隻単位でネチネチと補給の無駄を指摘して、必要量以下しか補給してこないそうだ」
心底呆れたという表情でキャゼルヌは渋い顔で話す。
「それでは、まともな戦闘が出来ないではないですか」
「それなんだがな、やっこさんは、第一艦隊後方主任参謀時代に、駆逐艦一隻単位でゴミ箱をあさって食べられる食材が捨てられていると、その艦の後方参謀を名指しで旗艦へ呼び出して叱責していたんだよ。ある時、ダストシュートからジャガイモが多数見つかってな、艦長以下を旗艦に呼び出した末に艦長以下士官全員が罷免されて、それ以来皆が奴をジャガイモ士官と言う様になった訳だ」
「それは酷いですね」
「だろう、補給担当者があれが足りない此が足りないと書類を出してくると、一々“貴艦には何を何キログラム何日に補給した、それを僅か数日で使い切る訳がない、物資の無駄遣いである故、此だけ補給する”と添削して書類を突っ返すそうだからな」
「それはまた」
「お陰様で、奴が後方主任参謀になった宇宙艦隊の補給量はセレブレッセ中将の時代に比べて3割減で済んでいるとのことで、国防委員会では高評判だそうだがな。実戦部隊じゃ怨嗟の声が上がってるよ」
「それでですか、艦隊の後方主任参謀が物資が足りない物資が足りないとブツブツ言っていたのは」
「何だ、ヤン、そんな事も知らなかったのか、駄目だぞ仮にも参謀長になったんだから、艦隊全般に目を光らせないとな」
「いやー、中々其処まで目が行き届かないのですよ」
「お前さんは、やっぱり紅茶を飲んで昼寝でもしているのが似合っている訳か」
「自分でもそう思いますよ、早く退役したいものだと」
「まあ、本部長がお前さんを気に入っている以上はそう簡単には退役させてはくれないさ」
「酷い話ですね」
「そう、酷い話だよ」
「しかし、ユリアンの事で本部長にも迷惑をかけている以上はそう簡単には止める訳にも行けないですよね」
「そうだな、本部長もロボス元帥閣下に何度か嫌みを言われたそうだし、親孝
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