第十一章
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教家が言っても偽善に聞こえるようなものだ。だがこの時は違っていた。ひねくれ者の私ですら頷かせるものがあった。
「そして子を産んだ。全てを捨てて」
「命すらも」
「その結果として。幸福になれた人がいました。不思議なものですね」
「ええ」
「人間。何がどうなるかわかりません。本当に何事も」
その言葉を最後に私達はまた酒を飲みはじめた。外はもう雪となっていた。その雪を見ながら祖父が帰るまで静かに飲むのであった。
蛭子 完
2005・12・5
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