第三十一話 初春さんと白井さんの仲
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「じゃー、このまま放っとくしかないんですか?」
「そういうわけにはいかないんだけどね。まっ、大丈夫だと思うわよ」
不満そうに尋ねた佐天さんに固法さんが答える。
「え? あの二人、何かあるんですか?」
「聞きたい?」
今度は興味津々で尋ねた佐天さんに固法さんがもったいぶって答える。
「もちろん」
「あなたは?」
「あ、俺も聞きたいです」
佐天さんが即答すると固法さんは俺にも聞いてきたので、答えると固法さんは満足そうにうんうんと頷いてから話し始めた。
固法さんの話は、郵便局強盗のちょっと前に白井さんと見回りをしていた時から始まって、すぐに郵便局強盗の部分へと入ったのだが、その瞬間少し佐天さんが首を傾げる。そして、固法さんは警備ロボットの爆発に巻き込まれて大怪我をしたためその間の話は飛んで解決後の話になった。
「これってやっぱり、この前常盤台の寮で話してたやつじゃない?」
「うん、時期とか白井さんの行動とかから考えて、間違いないと思うよ」
恐らく途中で首を傾げたのはその時に気付いたであろう佐天さんに、何故か小声で聞かれたので一応俺も小声で答える。
「この前話してたって?」
小声ではあったものの、佐天さんも俺も固法さんに聞こえないよう話していたわけではないので固法さんから尋ねられた。
「ちょっと前にその時の話を白井さん達の部屋でしてたんですよ。その郵便局には俺も居たので」
「え!? あなた、あの郵便局に居たの?」
「はい。警備ロボットの爆発で俺にもアームか何かが当たりましたから」
俺の説明に固法さんが驚いた様子で確認してきたので、俺はその当時の状態も含めて答える。
「えっ……あの爆発で怪我をしたのって私だけじゃ……」
「あー、俺は怪我してませんから」
固法さんが不安そうに呟いたのを聞いて、安心させるように大きく体を動かしながら俺が怪我をしなかったことを伝えた。
「そうだったの。それじゃ、その後で初春さんと白井さんがしていた約束は知ってる?」
「いえ、そこまでは聞いてないです」
「約束とかは知らないです」
俺の言葉に不安が取り除かれたようで、その後の話を知っているのか聞かれたが、俺と佐天さんがほぼ同時に答える。俺は一瞬お笑い芸人オーストリッチCLUBのネタ「聞いてないよー!」をやろうかとも思ったのだが、雰囲気的にそんなことは出来そうになかったので止めておいた。
俺と佐天さんの答えを聞いて、またもうんうんと満足そうに頷きながら固法さんが説明してくれたが、その内容はアニメとほぼ遜色ないはずである。
「……まあ、それで、白井さんがその約束を忘れてるみたいで、初春さんはあんな状態なのよ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ