暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第7話 「ダークマテリアルズ」
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を狙ってもらうのが妥当だから必然的にターゲットは俺の担当……だが全員でターゲットを狙われるとなると厳しい部分があるな。
 高順位を狙える速度でターゲットを破壊して行ってもいいが、それだとフェイトとの勝負になる。速度ではあちらが有利であり、彼女は全国ランキング2位の猛者だ。ポイント差をつけるのは難しいだろう。チヴィ達が先ほどのように固まってしまったら……

「くっくっくっ……一度成功したからといって策も練らず、相手の力量も熟知しておらんというのに同じ策に頼る。人はそれを短慮と言うのだ、このうつけめが!」

 突如ステージ内に響いた声に俺達の視線は上へと向いた。太陽の位置の関係ではっきりとは見えないが、ふたつの人影がビルの屋上にあるのは分かる。

「だ、誰!?」
「ふん……貴様らに名乗る名前などないわ!」
「やっほ〜」

 あの軽い感じ……ひとりはアリシアか。もうひとりは声や口調からして彼女だよな。
 などと思っていると、ふたつの人影はビルから飛び下りる。空中にいる間にそれぞれリライズアップを行い、着地と同時にポーズを決めた。それと同時に、ステージ内にアリシアの代わりに進行を務めることになったエイミィの声が響く。
 これは関係ないのだが、ド派手に登場した姉に対して恥ずかしさを覚えているのかフェイトの顔は赤い。その隣にいる高町は拍手をしている。本当にこの子は純粋な子だ。

「というわけで後半戦は私アリシアと、ロケテスト時のチャンピオンチームのリーダーであるディアーチェを加えて行いたいと思います!」

 おいおい、プレイする側になったのに実況するのかよ……。
 これを言葉に出さなかったのは、外でエイミィが実況の仕事を奪わないでほしいと言っているのが聞こえたからだ。
 何故かエイミィの隣にプレシアさんがいるのも見えたが、またサボってるのだろうか。もしそうならリンディさん大変だな……何か彼女が黒い笑みを浮かべた後に叫び声を上げたような気配がした。プレシアさんの身に危険が迫っているのではないか、と思ったが結論から言うと彼女の自業自得であるためどうでもよかった。

「王さま!」
「ぬおっ!?」
「王さま、王さま!」
「ええぇい、うっとぉしい!」

 ディアーチェの腰付近には元気溢れるレヴィが抱きついているため、彼女から出た言葉は当然のものだろう。俺もレヴィに抱きつかれることがあるため、彼女が感じているであろう鬱陶しさは良く分かる。

「抱きつくでない……ん?」
「ごめん王さま……前半負けちゃった」
「……このたわけ」

 呆れつつもどことなく優しい声色でそう言いながら、ディアーチェはしょんぼりしたレヴィの額を指で弾く。レヴィは悲鳴を上げて額を手で押さえたが、そこまで強くやったようには見えなかった。心配するような
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