暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第7話 「ダークマテリアルズ」
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ットは全て無視していますね。これは作戦でしょうか?』

 ボク自身は1番でゴールを目指して、ショウやフレンドのボクらがポイントを取る。おそらくレヴィの頭の中にはそんな考えがあるのだろう。
 俺がいるから作戦として問題ないだろうが、レヴィはフレンドNPCしかいない状態でも同じような作戦をしそうだよな。元のプレイヤーが同じフレンドNPCだと考えまで似たようなものになって弊害が起こることがあるし。

『おぉーと、そんなレヴィ選手に近づくひとつの影が……T&Hのフェイト選手だ!』

 と、アリシアは実況した後で「うちの自慢の妹もライトニングタイプ。スピードでは引けを取りません」と個人的なことを言う。おそらくだが、フェイトはきっと恥ずかしくて顔を赤くしていることだろう。
 実況によるとレヴィは直線的な軌道、フェイトは空中ドリフトを駆使したなめらかな軌道で進んでいるらしい。同じライトニングタイプでも実に対極的なスタイルだ。まあ性格自体もふたりは真逆なので自然なことかもしれないが。

『ふたりから少し遅れて追いかけているデュエリストが……って、何このコース取り!?』

 アリシアの驚愕の声が聞こえたかと思うと、何かが盛大に壊れる音がコース中に響いた。実況の説明によると、高町が障害物のビルを壊してショートカットしたらしい。
 ――初心者ならでは……というか、大抵の人間は考えない発想だな。これを見ている多くの人間が驚いているに違いない。ロケテストの経験者なら特に……それにしても、スキルでビルを壊すなんて高町は意外とパワフルだな。

『あれ? 軌道から察するにもしかしてアリサは空を飛んでないの?』
「浮かぶだけならまだしも……人間が、空を飛べるわけないじゃない」
『頭固いよアリサ』
「うっさい!」

 などとアリシアと会話しながらも、バニングスは見事な跳躍で進みながらターゲットを破壊していく。
 飛行しない……今のところできないが正しいか。スタートからこんな調子だったから、この子がきちんと進めるか心配だったがとりあえず問題はないみたいだな。ただ……

「次のターゲットは高い位置にあるけど大丈夫?」
「あっ、はい大丈夫です。すずか」
「了解、アリサちゃん」

 月村はスキルカードを発動させ氷の盾で段差を作った。それをバニングスは素早い身のこなしで昇って行く。
 攻撃スキルが豊富なバニングスがターゲットの破壊で、月村は彼女の補助。レヴィ達に追いつけないと理解して自分のできることに専念なんて、ブレイブデュエルを始めて間もない子供ができることじゃないんだけどな。
 彼女達の年代の子供は基本的に自分が活躍したがるものだろう。きちんとチームプレイができている彼女達は同年代よりも成熟しているのかもしれない。
 そんなことを思っている
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