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改正版 後悔先に立たず、後に立つべし
21話
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「2人ともどうするんですか。1日様子を見ましたが帰って来ませんでしたよ。」

 素晴らしくいい笑顔をしている女性の前に2人の男性が正座をして話を聞いています。

「セシル君、落ち着いてくれないかな。とっても怖いんだけど。後、足崩していいかな。足にもう感覚が無いんだよ。もの凄く辛いのだが。」
「そうだよ、返事がないのは元気な証拠だというだろう。だから、大丈夫だよ。」

 どうやら、2人はセシルさんに言い訳をしているようですね。
 少しかわいそうですが、いい気味に思ってしまいます。

「ジェイルさん、あの現象は何なんですか。」
「ふむ、はっきり言わせて貰えば、よくわからないんだよ。空間そのものに影響を与えた事までは、わかったんだが、どのような影響を与えたのか、よくわからないんだ。わははははははぁ。」
「笑い事ではありません。2人とも反省してください。戒君をたき付けたのは2人ですよ。」
「「はい、すいませんでした。」」

 もう少し見ていたい気もしますが、セシルさんの怒りがこちらに来るのも避けたいのでここらで声を掛ける事にします。
 もう手遅れな気もしますが、何とか怒りを鎮めて貰いたいものです。

「すいません。只今戻りました。」
「ただいま。」

 そう言って、中に入ると一斉に視線がこちらに向けられます。
 その際、セシルさんが涙目となり、こちらまで走ってこられ、私とアーニャを抱きしめます。

「良かった。本当に良かった。」
「心配かけてすいませんでした。」
「セシル、苦しい。」

 しばらく、そのままの状態でいたのですが、セシルさんが離れたので私は自主的に正座を行い、アーニャもそれに倣って正座します。

「あら、どうしたの急に正座して。」

 素晴らしい笑顔で言われているので私とアーニャはセシルに答えます。

「私が暴走した為にこのような事になりましたので、それで正座しています。」
「戒に倣って。」
「そう言い心がけね。どうして、直ぐに連絡しなかったの。」
「この世界とは別の世界にまで突き抜けてしまいまして、その世界の調査を優先した結果です。誠にすいませんでした。」
「うん、違う世界だった。KMFが無くて、ゲシュペンストが使用されてた。」
「何それは、本当かね。」
「あは、その話聞きたい。」

 そう言って、立ち上がろうとしましたが、足が痺れていたためか、直ぐにこけてしまいます。

「ぬおおおお〜足が足が・・・。」
「うおおおお〜ちょ、ちょっとこれってシャレになんないよ。」

 叫びながら、足を摩って転がり続けています。
 しかし、今のセシルさんには通じないらしく、2人に対してこう言います。

「誰が足を崩していいと言ったんですか、2人とも。」
「しかし、2人
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