プロローグ『始まり』
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ザザーーン。
ザザーーン。
クェー、クェー。
波の音に乗る様にして鴎(かもめ)が鳴く。とても心地良い。
空は青い海に負けない程青く、雲ひとつ無かった。
今日も晴天、いい天気。こんな日は何か楽しい事がーー…
「…じゃなくて。」
何をのったりしてるんだ私。
どうしてこうなったのか思い出さないと。
(此処は何処なんだろぅ…。)
青く広い海と空を交互に見つめながら、私は数分前の出来事を脳内に思い浮かべた。
*********
遡(さかのぼ)る事、数分前。
私ーー、敬瀬 結は兄の詢と一緒に通学路を歩いていた。
「今日の体育キツかったよぉ…!ヤバイかもしれない私。」
「死んじゃったらちゃんとお葬式はするから安心してね。」
「ちょ、私が死ぬ前提で言うなよww!」
「やだなぁ冗談だってw」
「貴方が言うと冗談に聞こえませんw」
「だから冗談だって。…でもお葬式とか一度やってみたいなぁ。」
「詢兄ぃよ、目が笑っておらぬぞ」←
コントみたいな会話は日常茶飯事。
と言うか、たまに本当に詢兄ぃが冗談を言っているのかいないのか分からない事があるんだけど、これは本当に冗談なのか。
…うん、冗談だよねw
あーだこーだと学校であった色々な話(主に体育の愚痴(私の))をしていたら、あっという間に家についた。
そしてお母さんに言われるがまま、ご飯を食べてお風呂入って自分の部屋に行く。ふぃー、お腹いっぱい。
ごろんとベットに寝転び、戸棚に手を伸ばして本を取る。
手に取ったのはONEPIECEという本。
これが面白いんだ本当に♪すっかりドはまりしちゃった。
寝る前にはONEPIECEを読む。これ当たり前。異論は認めませんよハッハッハッ!←
ふぁぁぁぁ。そろそろ眠い。
パタンと本を閉じて本棚に戻す。続きは明日。
さて、おやすみ〜。
*********
そう、私は何時も通り普通に過ごして普通に寝ただけ。
なのに起きたら周りが海で、ほんでもって船の上ときた。
…ああそっか、私寝惚けて家から飛び出して船に乗っちゃったんだ←
…流石にそれは有り得ないですよねww
それとも………ハッ!
まさか拐われちゃったとか?イヤン(ハート
もしかして体目的ですか?服チェーック!
………。うん大丈夫そうだね。全くもって乱れてないw
ていうか上下共にジャージなんて誰も欲情する訳ないよね、つけ上がりましたゴメンナサイ←
うーーん…。じゃあ何なんだろう…。
「…まっ、いっか♪何とかなるよね。
…あ、そーだ!船なんだから、船長
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