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真似と開閉と世界旅行
二ノ陣〜
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・やれ」

化け物が拘束を解除すると同時に爪で斬り付ける。ヴィヴィオとアインハルトは咄嗟に防御するが、魔力を奪われたのは本当のようで、障壁が張れずにそのまま腕を切り裂かれる。

「あうっ!?」

「くそっ、不味い!」

「咲、俺はいい!ヴィヴィオちゃん達を!」


「くっ・・・ああ!」

だが俺が駆け付けるより速く・・・二体の化け物は吹っ飛ばされた。そして気がつくとヴィヴィオ達の前に・・・

『クラナさん!!』

「・・・」



クラナがヴィヴィオ達を見ると拳を握り締め、シンを睨み付ける。

「よくも・・・俺の妹を・・・!!」

小さく呟くように言ったソレは、尋常じゃない怒りを含んでいた。

『相棒、落ち着いて・・・は無理ですね。ですが・・・』

「分かってるよ、アル・・・このヴィヴィオ達は違うって・・・けど・・・!」

クラナが再び一瞬でシンの背後に出る。

「バルカン!!」

だがシンは再び時間を止めてクラナの攻撃を避けた。

『空間転移・・・いえ、時間操作ですか』

「当たるまで押しきる!」

クラナが背後に回し蹴りを放ってから拳を引く。

「せやぁぁ!」

勢いよく突き出された拳は障壁で阻まれる。・・・と、シンの身体の色が元に戻る。

「・・・おや、時間切れか」

「好都合だ!」


「・・・ふふ」

クラナが拳を放った瞬間・・・シンは避け、クラナに拳を叩き込んだ。

「なっ・・・!?」

『相棒!?』

クラナはすぐに立ち上がって構えをとるが・・・

「今の動き・・・まさか!」

シンの髪が・・・金色に染まっていた。

「たまには格闘も良いものだね」

「お前・・・ヴィヴィオの・・・!」


クラナが歯ぎしりをする。

「さあ、きたまえ」

「この・・・!」

クラナが動き出した時・・・既にシンが黒い光を溜めていた。

「クラナ!」

「っ!」

クラナも気付いたが・・・避けるのは厳しいか・・・!

「間に合え・・・!」

一気に力を籠めて大地を蹴る。・・・が・・・どうやら心配は要らなかったようだ。

「はぁぁぁぁぁ!!」

「っ!?」

ガキィィィン!!

シンの上から亮が振ってきた。・・・亮、か?

『恐らく、孫権さんと融合しているんじゃないッスか?』

「ああ、なるほど・・・」

「クラナ・・・と言ったか、無事か?」

「は、はい」


「はぁ、はぁ。お母様、待って・・・」

小蓮も走ってきた。・・・お母様?

「そのぐらいで疲れるな。まだまだここからだ」


















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